「インドのデトロイト」への期待



チェンナイは、インド南端のタミル・ナドゥ州の州都。ベンガル湾に面しており、チェンナイ港、エノール港など国内有数の港が集中する港湾都市です。古くから「南インドの玄関口」として栄え、生産・輸出の拠点にするため外国企業が多く進出しています。さらに近年では、チェンナイ・バンガロール産業回廊構想(CBIC)と呼ばれるプロジェクトが日印両政府の合意のもと推進されています。チェンナイとバンガロール近郊に日系企業の8割が進出しており、バンガロールはチェンナイで盛んな自動車産業と関連性の高いIT企業が多く進出しています。このチェンナイとバンガロールの経済的連結を高めることで、開発拠点としてさらなるメリットを教示することができます。
インドでは一から自力で土地収用することが難しいため、現地で工場を設立する際は工業団地への入居が一般的です。チェンナイ進出の魅力は、優良な工業団地の増設・整備が進み、さらに経済特区(SEZ)の開発にも活発に投資が行われていることです。自動車産業やエレクトロニクス産業の企業が多く進出し、日産・ヒュンダイ・フォード等の工場が集まる「自動車ベルト」が形成されました。こうしたことから「インドのデトロイト」とも呼ばれ、世界中から製造業がチェンナイに進出しています。
インドでは、タイやインドネシア等の東南アジア諸国とは異なり、工業団地の多くが、開発主体州政府機関となっている点です。チェンナイのあるタミル・ナドゥ州でも、多くの工業団地の開発、運営はタミル・ナドゥ州産業振興公社(SIPCOT)が行っています。タミル・ナドゥ州では、外資企業の進出を促すための窓口機関を設置し、進出した企業の便宜を図っています。この一例として事業投資の問い合わせなどを一元的に受け付ける窓口機関として「ガイダンス・ビューロー」と呼ばれる機関があります。ここでは各種申請を一元的に処理することができます。 




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