おがわの音♪ 第320版
CEATEC JAPAN 2017からの最新レポート
「サイバーフィジカルシステム(CPS)とIoTの展示会」と銘打ち、大きく展示内容が変化した「CEATEC JAPAN 2017」が幕張メッセで開催中だ(2017年10月3~6日)。「Society5.0」を柱にセンシングデバイスから社会問題解決ソリューションまで幅広く展示する今回は、出展者667社/団体のうち約半数が新規出展となっている。
おがわの音♪ 第319版
花王、8年かかった「敏感肌化粧品」の舞台裏
きちんとケアしたのに肌がすぐカサカサになってしまう。せっかく買った服も首回りのタグが気になって着ることができない――。
そんな「乾燥性敏感肌」の悩みを抱える人は多いのではないだろうか。こうした「敏感肌」向け化粧品の市場は年々拡大基調にある。中でも市場を牽引しているのが花王の化粧品ブランド「キュレル」。
2012年から4年連続で2ケタ成長を続けている絶好調のブランドだ。そんなキュレルから、9月に50~60代の女性をターゲットにしたエイジングケア商品が発売された。実に5年ぶりの新シリーズだ。今回の商品は化粧水とジェルクリーム、クリームの3種類。
不足しがちな肌の必須成分「セラミド」の働きを補い、乾燥などの外部刺激から肌を守るバリア機能の働きを助けるなどで肌に潤いを与えるというものだ。花王の竹島雅彦ブランドマネージャーは「新シリーズを投入することで、敏感肌エイジングケアの市場をさらに押し上げたい」と意気込む。
おがわの音♪ 第318版
スシローと元気寿司、経営統合をめぐる不安
「まさか神明さんが出てくるとは――」。回転寿司大手企業のある幹部は、驚きを隠せなかった。
回転ずしチェーン最大手のあきんどスシローと、5位の元気寿司は9月29日、経営統合に向けた協議を始めると発表した。
経営統合を主導するのは、コメ卸最大手の神明だ。
10月から11月の2回にわけて、スシローの親会社(スシローグローバルホールディングス)株の約33%をおよそ380億円かけて英投資ファンドのペルミラから取得し、その後、41%を出資する子会社の元気寿司との統合を進める。
統合協議開始の会見の席上、神明の藤尾益雄社長は統合の時期など詳細は今後詰めていくとしながらも、「スシローグローバルホールディングスは上場会社なので、上場維持を考えている。法人格としてスシロー、元気寿司が(持株会社に)ぶら下がるというイメージ」と、持株会社化による経営統合の構想を語った。
おがわの音♪ 第317版
旅客機からパネル落下、走行中の乗用車直撃
国土交通省は24日、関西空港を23日に離陸したオランダ・アムステルダム行きのKLMオランダ航空868便(ボーイング777―200型)の機体から、部品の一部が落下し、大阪市中心部を走行中の乗用車を直撃したと発表した。けが人はなかった。落下物が走行中の車両に衝突するのは初めて。国交省は深刻な事態を招きかねない「重大インシデント」と認定し、同社に再発防止を指示。運輸安全委員会は航空事故調査官2人を大阪に派遣し、原因の調査を始めた。
おがわの音♪ 第316版
「ブラック企業」の定義は、かなり間違っている
時間労働抑制だけでは意味がない
「ブラック企業」という言葉は、いまや当たり前のようになりました。
最近は厚生労働省が「ブラック企業リスト」なるものをホームページに掲載するようになり、労働基準関係法令に違反している企業に警鐘を鳴らしています。しかし、結局のところ、何をもって「ブラック企業」というのでしょうか。いま一つスッキリしないブラック企業の定義を、草食投資隊の3人に議論してもらいました。
おがわの音♪ 第315版
庶民の味方。城北信用金庫は、いかにして赤羽のヒーローになったか
明治時代に貧しい農民などを助けるために作られた信用組合。その後、庶民や中小企業向けの金融機関に姿を変えても、根底にある「地域の応援団」というスタンスは見事に受け継がれているようです。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。今回は、そんな信用金庫の中から東京北部と埼玉県南部を中心に展開する「城北信用金庫」をクローズアップし、 地域を元気にする独自の取り組みについて紹介します。
おがわの音♪ 第314版
トヨタが「スポーツカーで新ブランド」のワケ
「80年の歴史があるトヨタ自動車が改めて面白い車を作れることを示したい」 トヨタは9月19日、走行性能を大幅に高めたスポーツカーの新ブランド「GR」をセダンからミニバンまで一同にそろえて大々的に発表。「モリゾウ」の名前で自らレースにも参戦している豊田章男社長もサプライズ登壇し、そう力を込めた。
おがわの音♪ 第313版
関ヶ原の戦い、「本当の勝者」は誰だったのか
「関ヶ原の戦い」の勝者は、言うまでもなく徳川家康だ。そして、彼の指揮の下、合戦の勝利に貢献したいわゆる「東軍」所属の大名たちは、その後の江戸幕府の政権下で 原則として重用され、逆に敗者の「西軍」大名は「外様(とざま)」として蔑まれる。
しかし、こうした風潮の中で、勝者である「東軍」に匹敵、またはそれをしのぐ「真の勝利」を手にした西軍大名も存在した。
「日本史を学び直すための最良の書」として、作家の佐藤優氏の座右の書である「伝説の学習参考書」が、全面改訂を経て『いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編』『いっきに学び直す日本史 近代・現代 実用編』として生まれ変わり、現在、累計20万部のベストセラーになっている。本記事では、同書の監修を担当し、東邦大学付属東邦中高等学校で長年教鞭をとってきた歴史家の山岸良二氏が、「関ヶ原、真の勝者」を解説する。
おがわの音♪ 第312版
意外と知らない「ナイキと日本人」の深い関係
刊行以来全米で話題となり、翻訳が待望されていたナイキ創業者の自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』日本語版が、10月27日、ついに発売される。そこに描かれているのは、知られざる日本とナイキとの深い関係と、熱狂して人生を生きることのすばらしさだ。
本書をいち早く読み終えた塩野誠氏に、その感想とインパクトを寄稿してもらった。
「ずっと考えていた。日本に行き、靴会社を見つけて、私のばかげたアイデアを売り込もうと」1962年、米国オレゴン州にそう思案する一人の若者がいた。あなたもきっと知っているブランド、ナイキの創業者フィル・ナイトである。本書『シュードッグ』は、世界的なスポーツウエアメーカーであり、著名ブランドとして名高いナイキの創業者本人による、創業から上場に至るまでの壮大な物語である。
おがわの音♪ 第311版
中国はなぜ北朝鮮の暴走を止められないのか
2017年9月3日、北朝鮮が6回目の核実験を実施した可能性が指摘されています。
アメリカ本土まで届くICBMの開発とともに、弾頭に搭載する核爆弾の小型化が進んでいると強調することで、軍事的な挑発を続ける北朝鮮に対し、関係国はなすすべがありません。
中国は、「北朝鮮問題の平和的解決を望む」ときれいごとを言うばかり。
「なぜ北朝鮮は、核開発・ミサイル開発をやめないのか」。国際ニュースの疑問に、シリーズ10万部突破の最新刊、『ニュースの"なぜ?"は世界史に学べ 2』を上梓した人気予備校 講師・茂木誠氏が世界史の視点から答えます。
おがわの音♪ 第310版
1日16時間、9年歩いた僧侶が悟ったこと
電車にいる人の大半がスマホにかじりついている現代。つねに新しい情報が更新され、周囲からの反応が気になっている状態といえるのではないでしょうか。こうした状況においても、ストレスを抱えず、笑顔で仕事や物事を軽やかにこなしていくために、最も必要なことは「自分の心をコントロールする技術」であると塩沼亮潤氏(新著に『歩くだけであらゆる不調が消える歩行禅のすすめ』)は語ります。
いわゆる「働き方改革」関連法案に関連して、これまであるようでなかった試算を、大和総研のエコノミスト・小林俊介氏が最近公表し、大きな反響を呼んでいる。
「仮に罰則付きの残業上限が導入されれば、所定外給与(残業代)の削減を通じて、年間8.5兆円の雇用者報酬が下押しされるリスクがある」
8.5兆円は年間に日本人が受け取る給与など263兆円(雇用者報酬、2015年度)の約3%に相当する大きな金額だ。
2%分を引き上げるのに四苦八苦している消費税率に換算すると、3%強分になる。
もちろん、残業時間の減少分をほかの雇用者が吸収する形で補ったり、所定内給与(きまって支給する給与のうち所定外以外のもの)やボーナスに振り替わる分が一定程度見込まれ、そのままストレートに減少することにはならない。
しかし、家計は一定程度の所得減少を免れない。残業時間が減る分、労働投入量が減ることも避けられないので、経済成長にもマイナスのインパクトを与えかねない。
9月8日には厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会が開かれ、時間外労働の上限を原則として月45時間、年360時間とする労働基準法改正案が提示され、自民党内の議論も始まった。2019年4月施行が目標だが、意見の対立もあり、今後の国会審議は難航が予想されそうだ。
おがわの音♪ 第308版
日産「2代目リーフ」は一体、何が進化したか
日産自動車は9月6日、電気自動車(EV)「リーフ」初のフルモデルチェンジ(全面改良)となる新型車両を公開した。
リーフは2010年12月に、世界初の専用設計量産EVとして市場に投入。それから約7年の時を経て2代目へと生まれ変わった。
2代目リーフは400km(JC08モード)の航続距離を実現。10月2日にまず日本で発売となり、アメリカ、カナダ、欧州へは来年1月、その後、世界60カ国へ順次展開する。車両本体価格は315万0360~399万0600円だ。
新型車の開発には膨大な時間と費用がかかるものであり、この時期に発表したのは偶然なのだが、なんとも絶妙なタイミングでのデビューである。というのも、フランス、イギリス、インド、中国などで将来的にガソリン/ディーゼルエンジン車の販売を禁止するという発表がなされ、「エンジン車の将来はあるのか」という議論が盛り上がっている真っ最中だからだ。
2代目になって最も変わったのは、スタイリングだ。
初代リーフでグリルのないヌメッとしていた深海魚風の顔つきは、同じく日産のコンパクトカー「ノート」やSUV「エクストレイル」などが採用する新世代のグリルと横長のヘッドランプからなる顔つきに一新した。
リアまわりもフェアレディZやジュークなどに導入しているブーメラン型コンビランプを導入することで、躍動感を出している。
充電口がフロント中央に位置しているのは従来と同じだが、新型は滑らかな面に切り欠きを入れる手法ではなく、グリルの一部が開く形になったので、違和感はなくなった。
ちなみにボディカラーは2色増えて14色にもなった。このうち6色は旧型にも存在した、ルーフを塗り分けた2トーンカラーだ。
おがわの音♪ 第307版
格差歴然!40歳平均年収「63業界」ランキング
1位コンサルと最下位業界の年収格差は3倍
「人生おカネじゃない!」と言いつつも、ついつい気になってしまうのが年収だろう。
多くの企業の平均年収は、各社ホームページや就活サイトで知ることができる。
ただ、公開データに基づいた、業界 ごとの平均年収はあまり知られていない。
東洋経済では、『会社四季報 業界地図』2018年版の中で、業界別の40歳モデル平均年収を推計(2016年度)し、 ランキング形式で掲載している(対象は、持ち株会社を除く上場企業)。
なぜ40歳時点なのか。上場企業の平均年収は40代後半まで右肩上がりに伸び続けるが、役職が付いて残業代が支給されなくなることなどにより、50代前半をピークに徐々に減っていくのが通例(東洋経済調べ)。
そして、ちょうど伸び盛りの時期に当たるのが、40歳時点なのだ。
おがわの音♪ 第306版
人工知能(AI)は敵か、それともブラック労働から私たちを救う解放者か?
近い将来、存在している職業の半分が無くなると言われています。 では、その影響で失業者が増え、社会不安が起きるのでしょうか? その答えはノーです。
近づく「第四次産業革命」人工知能はどんな変化をもたらすか?
2020年から2030年にかけて起こる変化
世界4大会計事務所の1つ「EY総合研究所」が2015年9月15日に公開したレポート『人工知能が経営にもたらす「創造」と「破壊」(PDFファイル)』には、2020年から2030年にかけて産業ごとにどんな変化が起きるのかが大まかに書かれています。
このレポートを元に産業ごとの未来予想をまとめると、以下のようになります。
<運輸>
・トラックの自動運転化が進む
・タクシーの自動配車・自動運転化が進む → 公共交通機関並みの低料金になる。
<卸・小売>
・顧客の顔認証でパーソナルデータに基づいた広告提供や顔パス決済が普及する
<製造>
・ロボット制御セットアップの簡素化(ティーチングの軽減)が進む
<土木・建設>
・建設機械の自動オペレーション化(がれき撤去も)が進む
<金融>
・アルゴリズム・トレード(超高速取引)が普及する
・個人の信用度推計機能による賃借が拡大する
<生活>
・コールセンターが自動化される
・職業紹介業、清掃、警備などのロボティクス化が進展する
<広告>
・アド・テクノロジーと呼ばれる広告配信・流通のためのビジネス領域において、人工知能の活用が拡大する
<情報>
・クラウドのAI関連市場が拡大する
・ソーシャルメディア等の監視、内部情報漏えい等に対する監視システム機能の利用が拡大する
<電気・ガス・通信>
・電力取引市場において、人工知能の利用が拡大していく
<医療>
・医療助言アプリが普及する
・手術支援ロボットが2020年代に本格的に普及する
・遺伝子解析や新薬開発等の支援システムなどが大きな市場として期待される
<エンターテインメント>
・旅行業において添乗員の代わりをするアプリ、ペットの体調管理等のシステム、興行場における来客 監視やイベントの発生タイミングを最適化するシステムが登場する
<教育>
・自主学習を支援するシステム、教員用の授業サポートを行うシステムが登場する
ほぼ例外なく、全産業において人工知能が深く浸透してくることがわかると思います。
おがわの音♪ 第305版
好調続く江崎グリコが、創業者出身地の工場を閉鎖するワケ
ポッキーやパピコでおなじみの江崎グリコ。最近では健康ブームに乗って、機能性表示 食品のチョコレート「リベラ」や「ギャバ」といった新たなヒット商品も世に送り出しています。しかしここに来て、創業者の出身地である佐賀市と、広島市の2工場閉鎖を発表。一体同社に何が起きているのでしょうか。今回 佐藤昌司さんが、店舗経営コンサルタントの視点で詳細に分析。
おがわの音♪ 第304版
「フランスの超天才」が予見する2030年の生活
ジャック・アタリ氏「労働の苦痛は激減する」
フランスナンバーワンのエリート校、フランス国立行政学院(ENA)を卒業し、38歳にして故フランソワ・ミッテラン大統領の補佐官を務め、欧州復興開発銀行の初代総裁などを歴任したジャック・アタリ氏。
米ドナルド・トランプ大統領の誕生を予言し、仏エマニュエル・マクロン大統領を政界に導いた人物でもある。
世界の情勢が混迷を深める中、私たちはテクノロジーの進化や政治、経済の変化に対して、どのように対応して生きていけばいいのか。「『フランスの超天才』が予測する2030年の世界」(8月20日配信)に続いて、アタリ氏の近著『2030年ジャック・アタリの未来予測 ―不確実な世の中をサバイブせよ!』 から、大胆かつ緻密に2030年の世界の姿を予測する。
おがわの音♪ 第303版
トラック大事故を防ぐ「後付けカメラ」の実力
米インテルが買収したイスラエル企業が開発
「8月18日、北海道で観光バスが道路脇の草むらに転落し、横転。39人が重軽傷。運転手はよそ見をしていた」
「8月25日、徳島県でトラックがマイクロバスに追突。バスの乗客2人が死亡、14人が重軽傷を負った」
トラックやバスの事故に関するニュースが、連日後を絶たない。
2016年に起きたトラック・バスの事故は1万6156件。長野・軽井沢で15人の死者を出した昨年1月のスキーバス事故のように、大きく報道されたものも少なくない。
「事故による被害が大きくなりやすいトラックやバスにおいて、安全装置の普及は必須。他社とも協調して進めていく べき領域だ」。日野自動車の下義生社長はそう語る。
自動ブレーキや警報装置など、事故を未然に防ぐ技術は、乗用車と同様にトラック・バス業界でも不可欠になっている。
おがわの音♪ 第302版
AIに奪われるだけじゃない!技術革新で生まれてきた「新しい職業」5選
「新しい職業」とは何か? それはここ5年ぐらいで新しく生まれてきた職業のことです。
最も目につくようになったのは「YouTuber」ですが、それ以外にも多くの新しい職業が生まれつつあります。
今回はその代表的な職業を5つ、紹介します。
あと、10年もすれば、AI革命によって今の既存の職業の半数はなくなると言われています。
「将来は○○になりたい!」と思って勉強してきた子どもたちが、いざ就職する時には目指していた職業がなくなっている…という事態に直面してしまうのです。こういう状況を踏まえると、現在の「学校教育」は、完全に空振りに終わってしまう可能性が高いと感じます。失われていく職業に目を向けるのではなく、これから生まれてくる職業に目を向けて、人生を切り抜けていきましょう!
おがわの音♪ 第301版
なぜ新人と中堅に目標設定を任せた店は、みるみる人材が育つのか
企業が伸びていくためには、新人・中堅あらゆる人材の成長が欠かせません。
とは言え上役として、彼ら全員に対して細かい指導を行いつつ自らの仕事もこなすのはなかなか難しいものでもあります。
上司が何もせずとも新人と中堅スタッフが「勝手に育つ」という魔法のようなシステム。実例を上げつつその効果を紹介します。
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