自動運転に人工知能、難病の特効薬、高性能な新素材……。いつの時代も、画期的な技術が世の中を変えていく。
そこに欠かせないのが研究開発だ。
とりわけ製造業にとって研究開発は競争力を維持・向上するためになくてはならない血液のようなものだ。
東洋経済オンラインは上場企業の本決算における研究開発費を調べ、トップ300社をランキングにした。
どんな会社が積極的に研究開発におカネをかけているのか、売上高、従業員数の企業規模と併せてご覧いただける。
1位はトヨタ自動車で1兆0556億円。自動車業界ばかりか、日本企業全体を代表するメーカーだ。
そのトヨタが年間に投じる研究開発費はランキング中、ただ1社だけ1兆円を超えており、まさにケタ違いだ。
先端を走るハイブリッド車(HV)関連のほか、燃料電池、自動運転など環境対策やネット対応に向けて取り組むべき課題が多いために、巨額の費用を研究開発に投じている。
おがわの音♪ 第179版
仏像の見分け方:如来と菩薩
この二つだけでも分かれば、お寺周りがとても楽しくなります。
■身分の違い
身分の違いは、簡単です。如来は、悟りを開いた人(ブッダ)です。
菩薩は、悟りを開く前でまだ修行中の身です。
修行中とはいってもすでに観音菩薩や地蔵菩薩といった有名な名前の菩薩は来世で釈迦になれることが決まっているとされています。 将来の如来候補なので、菩薩はすでに人間の救済を行っているのです。
おがわの音♪ 第178版
松下幸之助「日本の伝統精神」の3つ目とは?
江口克彦氏の『経営秘伝――ある経営者から聞いた言葉』。
松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助の語り口そのままに軽妙な大阪弁で経営の奥義について語った著書で、1992年の刊行後、20万部を売り上げるヒットになった。
和を貴ぶ心
日本の伝統精神の1つ目は「衆知を集める」(日本の伝統精神は独断専行を認めていない)、
2つ目は「主座を保つ」(「日本人こそ主役」が日本が守ってきた精神だ)と話をした。
では、3つ目は何か。それは「和を尊ぶ心」だ。
どちらかというと、日本人は争い事をできるだけ避けようとするところがあるわね。
ものごとの白黒を、はっきりさせんところがある。まあ、どちらがいいとか悪いとかということではなくて、話し合いというか、調整によってことを収めようとするところがある。
それがいいという場合もあるし、あかん場合もある。馴れ合いになるとかな。
しかし、おおむね、けんかせんとやろうやないか、仲良くやろうやないかというところがあるやろ。
和を貴ぶということが、そういうところにも表れておるわけや。
まあ、日本は農耕民族だからな、昔はお互いの作業を助けあっておったんやろうな。
みんなで仲良くやらんとできへんわけや。
そういうところが、西欧の、狩猟を主にやっておった人々とは、多少異なるところが出てくるのは当然やな。
別に西欧の人たちが、和を大事にせんということではないけれど、狩猟するときは、先頭を走る隊長1人の決定とか、そういうことが重要になってくる。みんなと話し合ったり、相談したりすることは、ほとんどない。
そんなことをしてたら、獲物が逃げてしまう。
しかし、わが国は、まあ、みんなで集まって、車座やね、さあ、種まきは、いつしようか、いつ頃、刈り入れをしたらいいんだろうか、村の衆が集まって相談する、話し合いをするというようなことだったと、わしは思う。
そういうときに、互いに協調しつつ調整とか、そういうことが大事であったんやろうな。
そんなことで、仲ようやろうということが、自然に身についた。それが次第に伝統精神になってきたんやろうね。
桜が咲き乱れる季節がやってきた。
日本の公務員の中には、年度始めの異動で新しい職場に移り、部署が変わった人も多いだろう。
一方、私が現在住んでいるドイツでは、公務員の異動が基本的にない。
部署内で昇進することはあっても人事異動はかなりまれだ。しかも、その部署に関連する教育を受けている。
一般的に、ドイツでは受けた教育の内容と職業が密接に連関しているが、それが行政マンにもあてはまるわけだ。
取材中に知り合った行政マンに、学生時代何を専攻していたかを聞いてみると、統計局なら社会学、環境局なら物理学、文化青少年局なら教育学と言った具合。なかには、修士号や博士号を持っている人もいる。
異動をせずに自らの専門性に基づく仕事に従事する公務員の人事システムは、各自治体の独立性の高さを維持できる大きな要因になっている。ドイツは連邦制の国で、いわゆる地方分権型の国家である。
そのせいか、地方自治体の独立性が高い。
ヒットラーの第三帝国時代をのぞくと、ドイツという国は小国の集まりとして成り立ってきた歴史がある。
おがわの音♪ 第176版
解体危機の名門・東芝が、プライドを捨ててでもやるべき「裏の手」
好調だった「半導体メモリー事業」も分社化することが決定した東芝。
昨年は同じく好調だった「東芝メディカル」をキャノンに売り渡しています。
そんな東芝の経営判断には「上場」にしがみつく無意味な意地しか見えません。
米国でソフトウェア会社を経営する中島聡さんが、「東芝が生き残るためにすべき経営判断」について言及しています。
おがわの音♪ 第175版
日本人の大半が気づいてない財政危機の火種
17年度予算の中身と意味を知っていますか
岩崎 博充 :経済ジャーナリスト
2017年4月5日
2017年度の予算案が、3月27日の参院本会議で可決、成立した。
周知のように、今国会は国有地をめぐる森友学園騒動に揺れ続けて、どの予算委員会でも予算の中身を精査した質問や答弁の報道はほとんど目立っていない。
ところが、実際に予算を精査してみると相変わらずの大盤振る舞いで、とても世界でも断トツの財政赤字国とは思え ない中身といえる。 アベノミクスを背景にしたゼロ金利、量的緩和をいいことに、財政再建を忘れて国民の望む政策をあちこちにちりばめながら、国民のご機嫌取りのために予算を組んだと示唆されるものが多かった。
国家予算の中身を見れば、安倍政権の抱える懸念とリスクが浮き彫りにされるような気がしてならない。
今国会では、「組織犯罪処罰法(共謀罪)」や「介護保険法改正」「労働基準法改正(同一労働同一賃金)」といった重要法案が審議中だが、森友学園騒動に隠れて何かもっと重要なことが見落とされつつある。
おがわの音♪ 第174版
日本には創業100年超えが10万社。世界がひれ伏す老舗企業の共通点
先日、日本の商人が「武士道」に通じる精神を持ち合わせていることをお伝えしましたが、老舗企業が今なお様々な分野で業界の牽引役となっているのには、他にも理由があるようです。今回、4社を例に上げながらその秘密に迫っています。
おがわの音♪ 第173版
マネジメントとは何か@スティーブン P.ロビンズ 著
マネジメントの手法を説いた書籍は多いが、個人的な経験に基づいていたり、根拠が希薄な内容の本もまた多い。
本書『マネジメントとは何か』は、そうした裏付けのない「マネジメントの迷信」を排し、人間行動や組織行動学の研究成果から、マネジメントに効果的だと実証されている内容を、専門用語を使わずに解説。
マネジメント指南書の決定版として、「採用」「モチベーション」「コミュニケーション」「リーダーシップ」「チーム作り」など 9つのテーマで組織マネジャーが直面する課題への対処法を提示する。
実践的なケースごとに読み切りの形でまとめられているため、興味がある分野をピックアップして読むこともでき、また、初版時(2002年)には顕在化していなかったオンラインでの「バーチャルなリーダーシップ」や「デジタル雑音」といった、現代ならではの論点も加えられている。
おがわの音♪ 第172版
G7すらそっぽを向く。世界中がアメリカの弱体化に気づき始めた
先日掲載の記事「中国主導のAIIB、参加国が70か国に激増。日米さらに孤立」に対して、読者の方からご意見が届きました。
投稿者が友人のストラテジストに聞いたところによると、「AIIBに英独仏が参加しているのは、中国の暴走を押さえ込むためのG7の戦略」であるとのこと。 それが真実だとすると、中国がまんまとアメリカを含むG7の策略にはまっていることになりますが…、メルマガの著者である北野幸伯さんは、異なる見方をして いるようです。
おがわの音♪ 第171版
これぞソニー。創業者・井深大が仕掛けた倒産危機からの大逆転劇
日本を代表する大企業でありながら、「新しい」「面白い」を決して忘れないソニー。
その精神は創業者のひとりである井深大氏から脈々と受け継がれてきたものです。
営業実務のコンサルタントを手がける島田基延さんが、カラーテレビ発売時に倒産の危機に陥った同社を、井深氏がいかにして救ったかという驚くべきエピソードを紹介しています。
おがわの音♪ 第170版
紳士服のAOKI、利益50%減。「脱スーツ」の先にあった落とし穴
紳士服業界2位のAOKIが先日、利益の大幅減少を発表しました。
本業のスーツを中心としたファッション事業は好調の同社でしたが、意外な別事業が大きく足を引っ張っているようです。
店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが詳しく分析しています。
おがわの音♪ 第169版
テレビに視聴者がうんざりしている真の理由
みなさんは今のテレビを見て、何かしら「これはおかしい」という不満や、「何でこうなの?」という疑問を抱いていないでしょうか?
1人の視聴者であるとともに、テレビ局や関連会社に出入りしている私も、いくつかの不満や疑問を抱いてきました。
そこで200人の一般視聴者(10~60代の男女各100人)に「テレビへの 不満や疑問はありませんか?」というアンケートを実施。みなさんには共感、テレビマンにとっては耳の痛い声が集まりました。
東洋経済オンラインは、多くのテレビマンも読んでいる媒体だけに、一般視聴者の率直な声を届けるとともに、改善のヒントを探っていきます。
「魚民」「笑笑」「白木屋」などを展開する居酒屋最大手モンテローザが大量閉店に踏み切っていたことが東洋経済の取材でわかった。同社が採用サイトやウエブサイトで公表している総店舗数を集計したところ、2016年12月末には2119店だったものが2017年1月末に2044店、同2月末で2017店と約100店ほど減少した。
会社側は「閉店した店舗数や業態の詳細は公表していない」という。
その理由を「ホームページには店舗検索機能がある」と説明している。
検索すれば当該店舗があるのか、ないのか、わかるので、公表する必要はないと考えているようだ。
そのため、大規模な店舗減少にもかかわらず、いつ、どこで、どういった業態を閉めたのかは不明なままだ。
おがわの音♪ 第167版
元AMAZON勤務のMBAが伝授「中小はスモールデータ分析を使え」
通販サイトAmazonを見ていると表示される「オススメ商品」。
思わずポチッとしてしまいそうなものがズラリと表示されてビックリすることも多いと思います。
元Amazonに勤務していたMBAホルダー・理央周さんによると、個人の購買傾向から「買いそうなもの」を推測して表示する、この「ビッグデータ分析」が今後、中小企業の強い味方になると力説しています。
おがわの音♪ 第166版
トヨタ・VW・GMが本気、過熱するEV開発競争
「電気自動車(EV)で世界のマーケットリーダーになる」
2016年の新車販売台数が1030万台を記録し、トヨタ自動車を抜いて初の世界首位に立った独フォルクスワーゲン(VW)グループ。マティアス・ミュラー会長は3月14日の年次記者会見で、次世代のエコカーでもトップに立つことを宣言した。
おがわの音♪ 第165版
ドイツ北部で開かれる世界最大の産業見本市と言えば、ハノーバー・メッセ。
ここからコンピューター見本市が分割された「CeBIT(セビット)」が現地で今週開かれました。
毎年開催されるセビットですが、ここ最近は情報通信技術(IT)の最先端見本市として脚光を浴びています。
今回は日本から安倍首相や世耕経産大臣ら政府首脳が現地を訪れて、セビットに出展する日本のIT関連メーカーのPRに一役買いました。この分野では日本とドイツの両国は、IoT(モノのネット化)やAI(人工知能)を活用した第4次産業革命(インダストリー4.0)」で相互協力する取り決めを交わしています。
今回、両国政府はこの分野の協力関係を話し合う閣僚級協議の開始で合意し、国際規格やサイバーセキュリティーなどグローバル基準作りに互いが知恵を出し合う取り決めを「ハノーバー宣言」として発表しました。その中には研究開発という協力項目もあります。両国のIoTやAIに関する専門研究機関が連携しながら生産システムの制御や材料開発を推し進めることが期待されます。
日本は、生産現場の改善活動やデータを数値化した生産設備のシステム効率アップや省人化・自動化で世界をリードする存在です。FA(ファクトリーオートメション)と総称される分野に関連すると言うとわかりやすいでしょう。⇒ M2M
今後は、IoTが脚光を浴びると、FA化された工場内の機械設備は“電脳化”し、保守メンテ等を遠隔監視するスマート・ファクトリー化されるのです。
すでにグローバル展開する日本の大手製造業者らは、工場の改修や新設をする際にスマート・ファクトリー化を目玉とした設備投資計画を発表しています。ただ“電脳化”の程度には相当な差があるのも事実で、設備投資計画の中でスマート・ファクトリーという文言を見つけても、“究極の無人工場”といった夢物語を想像しないほうが無難と言えるでしょう。
さて、ここに商機を見出して元気なのが下記の一覧にあるような老舗の上場機械商社たちです。
異なるメーカー間のエンジニアの橋渡しとなって最先端の機械設備の取り扱いを仲介しています。
エンドユーザーである工場施主に成り代わって、工場の本格運転までのビジネスを仲介するため、機械類の調達や据置、試運転といったノウハウが求められるエンジニアリング分野がカギなので、特にその役割が期待されています。
繰り返しとなりますが、スマート・ファクトリーは、あらゆるモノをネットでつなぐIoTや部品交換のタイミングや故障トラブルを察知するAI導入がセットで、ブームとなっています。
思い起こせば80年代。メカトロニクスという造語が流行した当時も縁の下の力持ちである機械商社が脚光を浴びました。
当時のブームは、ファジー、人工知能、ファシリティマネジメントといった最先端技術でした。
京都大学や大阪大学など関西が誇る機械や電子工学の学術成果が大注目を浴びて、オムロンや日清紡などシステム機器メーカーが当時の株式市場で人気銘柄となりました。
あれから約30年が経過。FAはスマホやタブレットで離れた場所から安全に遠隔操作できる“賢さ”が求められており、それゆえにスマート・ファクトリーと呼ばれるそうです。
おがわの音♪ 第164版
自動車関連メガサプライヤーが、なぜ横浜に続々集まるのか
自動車部品サプライヤーをはじめ、リチウムイオン電池の開発企業や半導体の先端企業など、自動運転時代を創造する自動車のトッププレイヤーが、続々と横浜市に集結している。その背景とは。
おがわの音♪ 第163版
働くは「端(はた)楽(らく)」。この日本語に込められた深い意味
「正直、信頼、助け合い」を基本とする日本独特の商習慣、ジャパン・スタンダードですが、このために日本人は騙されやすく、シャープや東芝の問題にも繋がったと非難する声もあります。
しかし、『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』の著者・伊勢雅臣さんは、互いを契約でがんじがらめにし、騙されたら即訴訟になるグローバル・スタンダードよりジャパン・スタンダードの方が優れた面が多いとの持論を展開しています。
おがわの音♪ 第162版
技術を強みとした新規事業開発 ~新規事業開発は、製造の 重点課題1つ
おがわの音♪ 第161版
くら寿司、まさかの営業利益23%減。回転寿司に起きたある異変
先日、回転寿司店「くら寿司」を経営するくらコーポレーションが連結決算を発表しました。
売上高は7.3%増と、人気店としての安定感を見せましたが、営業利益が23.1%減とまさかの大幅なマイナス。
同社は新規出店の増加など一時的な費用がかさんだとしていますが、店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんの分析によると、その原因は別のところにもあるようです。
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