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☞ 問題です、1000円はどこにいったでしょう?

超一流企業の採用試験問題が面白い!

2024.04.17

 by 毎日3分読書革命

 グーグル、アップル、マイクロソフトなどの世界を牽引する企業の採用試験に興味はありませんか?

今回 は、超一流企業が使っている論理的思考問題集をピックアップしています。



☞ 【ビジネスに役立つ難問集】⇒『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』

本日ご紹介する一冊は、グーグルやアップル、マイクロソフトなど、超一流企業が採用試験で出題している論理的思考問題をまとめた一冊。

ハーバード大学教授のロバート・カッツ氏が1950年代に提唱し、のちにピーター・ドラッカー氏が提唱した組織モデルにも組み込まれていたという、「10のコンセプチュアル・スキル」のうち、「トリプルシンキング」と呼ばれる「論理的思考(ロジカル・シンキング)」、「批判的思考(クリティカル・シンキング)」、「水平思考(ラテラル・シンキング)」を主に扱い、さらに「俯瞰思考」「多面的思考」が身につく問題も紹介・解説しています。 

10のコンセプチュアル・スキル」

(1)論理的思考

(2)水平思考

(3)批判的思考

(4)多面的思考

(5)柔軟性

(6)受容性

(7)知的好奇心

(8)探究心

(9)応用力 

10)俯瞰力

「消えた1000円」「2回目の競争」「逆風の飛行機」など、答えが直感に反する難問がいくつも出題されており、思考トレーニングに最適です。

 

試しに、批判的思考を養うための問題「消えた1000円」を見てみましょう。



「消えた1000円」

あなたは、2人の同僚と一緒にホテルに泊まりに来た。宿泊料は11万円、合計3万円を受付係に渡した。

ところがその後、3人の場合、宿泊料は25000だったと気づいた受付係は、5000円を返そうとした。

しかし受付係は「5000円は3人で割れない」と考え、2000円をポケットにしまい、残りの3000円を3人に返金した。

3万円を支払った後で3000円返ってきたので、3人は合計27000円を支払ったことになる。

受付係がくすねた2000円を足すと29000円。残りの1000円はどこに消えたのだろう? 


これは比較的易しい問題ですが、本書にはこんな感じのややこしい問題がいくつも出てきます。

恐ろしいのは、これらの問題・思考が、ビジネスシーンに直結しているということ。

人を選抜する時や交渉、オペレーション、情報が限られた中での意思決定など、リーダーに求められる思考が身についているか、セルフチェックできるのがポイントです。 

また、「水平思考」以降のパートでは、追い込まれた時の問題解決・発想のヒント、人間関係の改善に役立つ思考・視点が説かれています。

さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。

伝統的に「問題解決」と呼ばれてきたものの多くは、じつはパズル解決である

論理的思考の基本は、「もし○○だったら……」と、仮定と検証を繰り返すこと

情報が少ない問題を考えるときの、セオリーがあります。それは、判明している事実から別の情報を得るというもの

「矛盾」を探そう

まずは基準を整える

まずは上限と下限の数値を求めてみると、手がかりが見えてくることがあります

抽象化することで、もっと少ないパターンに限定できないか

問題文は本当に正しいのか?

本当は無関係なのに見えない要因によって因果関係がありそうに見える現象が、擬似相関

無風のときよりも、風が吹いているときの方が飛行機の往復時間は長くなります

複雑な問題こそ、図や表にして視覚的に考えてみる

変えてはいけない部分」を明確にすることで、それ以外の点において自由な発想ができるようになる

目の前にあるものだけが手がかりではない

普通の方法では実現できない「無謀な目標」を設定して考えてみると、おのずと突飛な発想をせざるを得なくなる

試行錯誤をしてみてダメだったら、潔く可能性を捨てることも大切

とっかかりがない場合は、ひとまず仮定で考えていく

複雑な状況でも、わかっていることを整理していくと選択肢が見えてきて、あらゆる情報がヒントに変わる

他者の行動の裏にある思考や意図も、大きなヒントにできる

遠い未来まで先読みが必要なときは、「小さい例」から考える

すべて解くとヘトヘトになりますが、妙な爽快感を感じる問題集です。

何度も解説を読み直さないといけない難問もありますが、挫けずに立ち向かうことで、論理的思考が身につくと思います。   

どの問題も面白いので、決して飽きることはありません。


 

NTTドコモと「Amazon」が協業開始のウラ側

~ 楽天・三木谷会長の心中やいかに

                                    2024.04.17 

                                       by 石川 温

Amazonで買い物をするとドコモのdポイントがたまるサービスがスタート。NTTドコモとアマゾンジャパンは、記者発表会で協業サービスの内容や狙いを説明しました。「楽天グループに対抗」の言葉は出なかったと語るのは、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さん。

今回は、この20年の間に変化してきたドコモと楽天の関係を振り返り、三木谷会長が携帯事業への参入を決断し、巨額の負債を抱えることになった背景にもドコモとの関係悪化があると説明。今回の競合同士の協業に思うことがあるはずと綴っています。

Amazonで「dポイントが貯まる、使える」サービス開始。あからさまな「楽天対抗策」に三木谷会長は何を思う

NTTドコモとアマゾンジャパンはdポイントに関する戦略的協業を発表。Amazon.co.jpにおいて「dポイントが貯まる、使える」サービスを開始した。

Amazon.co.jpでは「他社のポイントが使える」サービスとして、すでにJCBやリクルートのポイントが使えるようになっているが、「他社のポイントが貯まる」という点においてはdポイントが初のこととなるという。このタイミングでNTTドコモがネット通販においてdポイントを強化してきたというのは「楽天経済圏」を意識しているのは間違いない。

質疑応答では「我々がやっているすべての取り組みは、基本的に『お客さまのために何をすべきか』から逆算し『Amazonとして何をすべきか』という考え方に基づいている。他社がやっているからというわけではない」(アマゾンジャパン担当者)、「競合他社というよりも、dポイントクラブ会員のニーズに応えるにはどうすればいいのか、というところが起点」(NTTドコモ担当者)ということだったが、さすがに「楽天グループに対抗する」とは口が裂けても言えないだろう(言っちゃえばいいのに)

今回の協業、20年以上、業界を見ている立場からすれば「NTTドコモと楽天グループが仲が良かったら、あり得ない組み合わせだな」と改めて思う。

そもそも、NTTドコモと楽天グループは2005年、いまから20年近く前に「iモードサイト上でのオークション事業を共同展開する」という発表をおこなっている。楽天の一部門を分社化し、新会社「楽天オークション」を設立。そこにNTTドコモも出資していた。

当時のケータイWatch記事にはNTTドコモの中村維夫社長、夏野剛マルチメディアサービス部長、楽天の三木谷浩史会長兼社長が仲良く握手をしている写真が掲載されている。当時、パソコン向けとしてヤフーオークションが強かったが、携帯電話向けオークションは広まっておらず、KDDIDeNAと組んで「auオークション」を展開していたのだった。

10年前からは、NTTドコモ回線を使ったMVNOとして「楽天モバイル」も提供していたが、楽天が「第4のキャリア」として新規参入する前ぐらいから、両社の関係は冷え切ったものになっていたようだ。

実際、三木谷会長に「なぜ、MVNOではなく、MNOとして新規参入するのか」と尋ねたら「MVNONTTドコモの奴隷でしかない」と吐き捨てていたので、NTTドコモからの「上から目線」に耐えきれなくなったというのが実情のようだ。

NTTドコモと楽天が対等なパートナーとして関係を継続し、三木谷会長が菅義偉氏にそそのかされなかったら、楽天は第4のキャリアとして新規参入しなかったかも知れない。そのまま、MVNOとしてNTTドコモの回線を使い続け、ネット通販の分野でも提携が行われていたら、KDDIやソフトバンクも脅威に感じる存在になれたかも知れない。それこそ、楽天グループが設備投資につぎ込んだ1兆円なんて無駄な資金は必要なく、もっと少額の「プロモーション費用」をかけるだけで、ナンバーワンMVNOとして、絶対的なポジションを築けたのではないか。NTTドコモと仲良くし続けていれば、社債の償還に追い立てられることなく、いまごろ、もっと安泰な楽天グループだったはずだ。NTTドコモとアマゾンジャパンの握手を、三木谷会長はどんな気持ちで見ていたのだろうか。



 

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