資産“日本円だけ”なら価値半減へ
馬鹿な政治家たちのせいで凋落する日本
… 海外に逃げられないならどう生きるか
鈴木傾城
年11月26日
円安で日本人の持つ貯金や現金も目減りし、国内でも物価上昇に賃金が追いつかず、政治家は無能で日本を良くする政策を取ることができず、経済状況がどんどん悪化していく。 馬鹿な政治家の30年の失策のせいで、私たちは「凋落の環境」に適応する能力が求められる時代になった。
日本は凋落するのか、陽はまた昇るのか?
アメリカの金利が高止まりしており、日本の金利が低いままであるならば、単純にドルを保有したほうが高金利を享受できるのでメリットがある。そのために、ドル高円安となる。
現在、アメリカの政策金利は5%超えとなっているのだが、日本の政策金利はゼロ%で推移している。
この状態が継続するのであれば、「ドル高円安の傾向はしばらく続く可能性が高い」と多くのアナリストが見解を発表している。
とは言っても、来年か再来年のどこかでアメリカの高金利も低下していくし、日本の金利も「もしかしたら」少しは上がる可能性もある。そうなれば、今度はドル安円高に振れることも考えられる。
しかし、政策金利の上下で為替レートが動くのとは別に、考慮しなければならないことがある。
日本の凋落が続くのであれば、円の価値は下がるので長期的には円安になってしまうのは避けられない現象だ。
日本が今後も凋落し続けるのか、それとも奇跡か神がかりが起きてまた「陽が昇る」のかは誰にも分からない。
少なくとも凋落を避けるためには政治がしっかりしなければならないのだが、果たして今の政治家が強い指導力を発揮して日本の経済を成長させることができるのかというと、非常に心もとないものがある。
もし、日本が凋落を余儀なくされるのであれば、私たちは「凋落の環境」に適応しなければならなのは当然のことである。
スタグフレーションを引き起こすのではないか?
2022年あたりからコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻などによってグローバル経済が混乱し、資源価格の高騰やコロナ禍の異次元の金融緩和などの悪影響もあって世界中でインフレが止まらなくなってしまった。
デフレで苦しんでいた日本にもその物価上昇の波がやってきているのだが、現在の日本で起きているのは「コストプッシュ型のインフレ」である。要するに原材料などが上がってしまったので、その分を価格転嫁しないと企業もやっていけなくなってしまうインフレが今の日本で起きているインフレだ。
このインフレは好景気で需要が喚起されて起きているインフレとはまったく違う。
景気が悪いのに値上げするので売上も落ちるし、そうなると景気はもっと悪化するのでアナリストの中にはこれを「悪いインフレ」と呼ぶこともある。
景気が悪いのに物価が上がる。物価が上がるから景気が悪くなる。この負のスパイラルのことを「スタグフレーション」と呼ぶ。
日本では1970年代に起きたオイルショック後の狂乱インフレは、まさにスタグフレーションであった。
今のドル高円安も「スタグフレーションを引き起こすのではないか?」と多くの経済アナリストが懸念するような状況になりつつある。
岸田首相は首相になる前は「令和の所得倍増計画」と景気の良いことを言っていたのだが、蓋を開けてみれば18か月連続で実質賃金がマイナスである。
物価が上がっているのに賃金が追いついていないのであれば、買い控えが発生する。
実際、全国のスーパーの販売データを集計する日経POSでは、値上がりした食品の約7割にあたる40品目で販売数量が減っているのだ。
消費が冷え込めば間違いなく景気は悪化するわけで、スタグフレーションの懸念は私にもよく分かる。
「持っている資産を凋落する円と切り離す」こと
円安で日本人の持つ貯金や現金も目減りし、国内でも物価上昇に賃金が追いつかず、政治家は無能で日本を良くする政策を取ることができず、経済状況がどんどん悪化していく。だからこそ、「凋落の環境」に適応する能力が必要になってくる。
政治家・高級官僚の無能ぶりでこんな能力が必要になるのだから情けない限りだが、自民党・公明党が「他の何か」に入れ替わったくらいで日本の状況が大きく変わるような感じでもない。
政治を変えていかなければならないが、凋落を止めるのは間に合わないので、そんな現実の中では、私たちは凋落を見据えて、「その凋落の中でどのように生きるか」をテーマにするしかない。
さしずめ、私たちが今からすぐに取りかからなければならないことは、「持っている資産を凋落する円と切り離す」ことである。
何度も書いているのだが、私は2012年に「もう日本は終わったのかもしれない」と考えて、ほぼ全資産をドル資産に変えたのだが、10年経って私のドル資産は2倍の価値を持つようになった。
ということは、これを逆に考えると円しか持っていない人は10年前と比べて「資産は半減した」ということなのである。
外国人が日本にやってきて「日本は安い」と喜んでいるのだが、それもそうだ。
円の価値が10年前と比べて半分になっているのだから、それは安いだろう。
円資産しか持たなかった人は、この10年で日本を成長させることができない馬鹿な政治家たちのせいで半減したということでもある。
資金は日本よりもマシな国に持っていく
日本は凋落していくとしても、世界を見回すとこれから成長していく国、あるいは今後も確実に成長できる国はいくらでもある。
現在の資本主義の総本山であるアメリカは鉄板としても、他にもいろんな国が台頭する。
たとえばインドはまだ荒削りな国だが、今度もどんどん経済成長していき、意外にもそう遠くない時代にはGDPでも日本を追い抜くかもしれない。東南アジアで言えば、ベトナムやインドネシアのような国も日本人が驚くような成長を見せるはずだ。
もし投資する余裕資金があるならば、そういった国に投資して資金を運用するのも面白いかもしれない。
要するに資金は日本よりもマシな国に持っていって、その国の成長を受け取れば良い。
投資するような余裕資金がないのであれば、自分に投資するのが一番だ。
自分が向上したら、国がどうなろうが「自分」だけは最後に残るし、それは誰にも奪えないものだからである。
シンプルな生活を心がけることが大切となる
そして、日本の凋落に適応するためのライフスタイルも進めていく。
とは言っても、何か特別なことをしなければならないわけではない。
まずは、物質的な豊かさを追い求めることよりも、シンプルな生活を心がけることが大切となる。
身の回りのものを減らし、本当に必要なものだけを持つ。趣味もカネのかからない趣味に切り替える。
また、金の使い方を見直し、節約を意識する。無駄遣いを減らし、収入をより有効に活用することをより強く意識する。
断捨離やミニマリストの考え方を学ぶのは非常に有効であると思う。
円資産しか持たなかった人は、馬鹿な政治家たちのせいで半減したが、それで止まったわけではない。
馬鹿な政治家たちが変わらないのであれば円資産はもっと価値が消えていくので、日本人は相対的にもっと貧しくなる。
だから、凋落に適応するためのライフスタイルも考えなければならない時期に入っているのである。
もしも高校生がドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら
2023.12.07
大人でも理解し、実践するのに時間がかかるドラッカーのマネジメント。
今回は、それを5か月で高校生たちが実践し能力として身に着けたエピソードを語っています。
高校生が感動したドラッカーの言葉
『致知』で好評連載中の「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」。
ドラッカー学会共同代表理事の佐藤等氏が、毎号、ドラッカーの言葉を紐解き、貴重な示唆を与えてくださっています。最新号からその一部をご紹介いたします。
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「伝承は衰退、伝統は革新の連続」、昨秋に開かれたドラッカー学会高山大会で紹介されたある職人の言葉です。
大会テーマは「文化を活かすマネジメント」でした。
「マネジメントが、それぞれの国に特有の文化を活かすことに成功しなければ、世界の発展は望みえない。
(中略)
これこそわれわれが日本から学ぶべきことである」
『マネジメント』
大会の最後のセッションに地元飛騨高山高校の生徒たちが部活における成果を発表しました。
大人でも尻込みするであろうドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読み、街に出て商店や企業を訪問し、文化という継続性の中に革新の種を探す試みです。
ドラッカーのキーコンセプトである「イノベーション」「機会」「知覚」「予期せぬ成功」など、おそらく人生で初めて自分の口から発する言葉を道具として使う経験です。
「子供だろうと大人だろうと、反復練習すなわち知識の体系的な反復が不可欠である。しかる後に意味を理解しなければならない」
『断絶の時代』
彼ら彼女たちは、何度も同じ言葉を使いヒアリングを繰り返し、実践をとおして言葉の意味を理解し、一つの能力としていったのです。
本を読んで理解したつもりになる大人の悪癖を深く反省させられる場面でした。
大会会場は清冽な波で洗われるような感動に包まれました。
この成果は、わずか5か月で起きたことです。
人生で必ず活かせる経験をしたという生徒の言葉に真の教育の姿を見た思いでした。
最後までお読みいただき、有り難うございました。 ☚ LINK
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