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まさかそんなことで?松下幸之助の驚くべき昇格判断基準とは


2023.06.01

 by 『致知出版社の「人間力メルマガ」』

日本屈指の経営者である松下幸之助氏。生前残した名言の数々は語り継がれていますが、その中でも、28年松下氏から薫陶を受けた岩井虔氏が心に残っている言葉を紹介しています。

松下幸之助の判断基準とは 岩井 虔(PHP研究所客員・元専務)

生前の松下幸之助氏から、28年もの長きにわたり、薫陶を受けた岩井虔氏。

ある時、松下幸之助氏が話した言葉がいまも深く胸に残っているといいます。

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もう一つ申し上げたいのが、「質問の手を挙げたら昇格」というお話です。

ある時、幸之助さんは

「わしは創業期から従業員によう話をしたもんや。その後で時間があればなんぞ質問ないかと聞くようにしていた。そしてパッと手の挙がる従業員の名前を覚えておく」

と言われました。

「覚えてどうなさるんですか」

と聞くと

「昇格」

とおっしゃったんです。まさか、冗談だと思うでしょう?

するとこんな説明をしてくださったんですね。

「わしは現場の情報を皆から得たくて聞いている。でも、もう一つ理由があるんやで。それは何か?

誰が松下を継いでくれるか、経営の幹部になってくれるか。後継者を求めているんや。

わしが質問ないかと言った時にパッと反応できるためには、まず問題意識が必要や。また皆からええ格好しいと冷やかされるし、勇気も要る

でもわしが『質問ないか』と言った時に、これを絶好のチャンスと受け止めて行動で示せる、そういう逞しい人材を後継者にせずして会社の発展はない」

と言うんですね。 

ニコニコと質問をしながらも、内心ではそういう考えを持ちながら行動されていたことにハッと目の覚める思いがしました。


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