おがわの音♪ 第1384 版の配信★


ウクライナ戦争後のカギ握る大国の名前

プーチンにも習近平にも怯まず

2023.03.06

by 最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』

  中国の「仲介参戦」により複雑化の様相を呈してきた、ウクライナ戦争後の国際秩序構築を巡る主導権争い。各国がその座に就くためにさまざまな動きを見せていますが、米中に引けを取らない「ある大国」の存在感が高まっているようです。

元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、今年のG20の議長国を務めるインドがポスト・ウクライナの「台風の目」になるとして、その理由を詳しく解説。

さらに極めて重要な場であるG20に外相を送らなかった日本政府に対しては、「失態」という言葉を用いつつ自身の偽らざる気持ちを綴っています。



  ロシアとウクライナの戦闘は、まだまだこれからも続くものと思われますが、戦闘の最前線で一進一退の状況が見られる背後ではすでに【戦後の世界秩序】についてのせめぎ合いが見られます。

世界の警察官の役割を果たすことが出来なくなった米国

旧ソ連に代わってアメリカと対立する超大国に成長し、アジアのみならず、世界情勢でも影響力を誇示したい中国

すでに世界のトップラインからは排除されていても、常に国際秩序の内輪に期待と望み、大国意識が決して抜けないフランスや英国

同じ欧州でもこれまで安全保障問題で目立つことを避けてきたが、ついに重い腰を挙げなくてはならないドイツ。

欧米主導の国際秩序から距離を置き、徒党して対抗したいグローバルサウス

) グローバルサウスとは、途上国と同様の意味で用いられる言葉。アフリカ、ラテンアメリカ、アジアの新興国などが当てはまり、国際連合は、77の国と中国をグローバルサウスに分類している。対義語として、経済的に豊かである国々を「グローバルノース」と呼ぶ。

そのすべてに対して健全な距離感を保ち、影響力を発揮できるインド

 

 これが今後の国際情勢の行方を左右するメインプレーヤーだと考えますが、果たして日本はこの一角を占めることができるのでしょうか?

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頭の中のアイデアをPoCでカタチにする "おはなし"

 「あったらいいな」をカタチにする/カタチにできるのがモノづくりの醍醐味(だいごみ)だと思います。

個人のモノづくりであれば、それこそ勢いだけで「えいや!」と3D CADで設計したものをそのまま3Dプリンタで出力して作ってしまうというのもアリでしょうが、これがビジネスとなると、当然ですがそうもいきません。 

 品質や性能はもちろんのこと、デザイン性や使いやすさ、耐久性、安全性、作りやすさ、メンテナンス性、さらに廃棄のことまで考えると分解/分別のしやすさなどが求められ、これら要求を限られた開発期間とコストの中で満たしつつ、製品として実現しなければなりません。既にシリーズ化されているような製品であれば、「前機種」というお手本があるので設計資産などを流用しつつブラッシュアップしていくというサイクルが生み出せるでしょう。

しかし、まだ世の中にないもの、頭の中にあるアイデアレベルのものを製品やサービスとして落とし込んでいきたいとなった場合には、そもそもの実現可能性やそれによって得られる効果などを事前に検証するところから始める必要があります。 

 PoC(概念実証)がまさにその手段として用いられるわけですが、それが新製品や新サービスのコンセプトともなると、のんびりとPoCに取り組んでいるわけにもいきません。やるべきことを明確にし、効率良くPoCを実施して、スピーディーに検証結果を得る必要があるのです。 

頭の中のアイデアから実際のカタチにするまでのスピード感、思い切りの良さ・・・……と、言うのは簡単ですが、いざ実践するとなると、もう少し具体的なアプローチや考え方など、なかなか難しいものがあります。

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☞ PoC … 新しい手法などの実現可能性を見出すために、試作開発に入る前の検証を指す言葉。

実現したいサービスやプロダクトの簡易版を作り、実際に使用してみるPoCを繰り返すことで、立てた仮説が実現可能なものであるかどうか、具体的な検証が可能となります。

検証は、製品の実現性を探るとともに開発時の改善点を洗い出すほか、「売上を達成できるか」などのビジネス的な観点からも行います。

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☞ PoC実際に導入する際は注意も必要。

簡易的に製品を作って検証できるのが便利な点ですが、検証を何度も繰り返すだけでなかなか先に進まなかったり、PoCのコストだけが消費されていったりする状態を「PoC疲れ」「PoC貧乏」と呼びます。

特にAIなどの新しい技術を利用したサービスや製品の開発時には、PoCで検証を始めたものの、現場と意思決定を行う経営層やシステムを開発者など関係者間の認識のズレが生じてしまう場合があります。PoCを繰り返しているうちに、プロジェクトのゴールが明確でなくなり、本格的な開発ステップにいつまでも進むことなく、コストと時間だけがかかってしまうおそれがあります。

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PoCを成功させるポイント

PoCを成功に導くためのポイントは以下の3点です。

1. 小さくスピーディーに始める

 小さな規模でスピーディーに始めることはもはや鉄則です。

 最初から大規模なPoCを実施してしまうと、検証自体に無駄な時間やコストがかかるほか、目的がずれて、実現したいサービスや製品の本当の価値検証ができなくなり、周囲の理解も得られなくなります。

時間やコストをかけずに必要最低限の機能に絞って、そのサービスや製品で検証したい本質的な価値についての仮説を立ててスタートすることが大切です。

2. 実際の運用と同じ条件で行う

 作りたいサービスや製品を実際に使うであろうユーザーに、モニターとしてテスト利用してもらうなど、実際の運用と同じ条件でPoCを行うことも成功のポイントです。同じ環境や条件が用意できない場合も、なるべく似た状況で試したり仮想環境を用意したりして行うと良いでしょう。

 そうすることで、より精度の高いデータの収集が可能となり、加えて期待した結果が得られた場合は周囲への説得力も増すため、その後のプロジェクトの進行もしやすくなります。

3. 失敗から学ぶ 

 期待した結果が得られなかったり、立てた仮説が覆ったりすることは失敗とは考えません。

PoCに失敗という概念はなく、立てた仮説が検証によって覆った場合は、なぜそうなったのかを考えるきっかけとなります。

期待した結果が得られずとも、次の方策を考えるための糧となり、全ての結果が次のPoCに繋がります。 



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