「核融合発電」ほか次世代エネルギー革命こそ日本復活のエンジン
中国や新興国に負けない技術と資源がある
斎藤満
2023年1月5日
エネルギー価格の高騰から、新たなエネルギー革命の胎動が見られるようになりました。
次世代に向けたエネルギー革命は、中国や新興国の技術では困難で、まさに日米など先進国が技術を競うことになります。先行して実用化したところが膨大な創業者利得を得ることから、EVでの遅れを一気に取り戻すチャンスにもなり、まさに日本経済の成長エンジンになります。
次世代燃料の開発支援
脱炭素キャンペーン時には今ひとつ盛り上がりに欠けましたが、ウクライナ戦争によるエネルギー価格の高騰を経てから、新たなエネルギー革命の胎動が見られるようになりました。
究極のエネルギー革命となる可能性を秘めているだけに、新年の夢が膨らみます。スケールの違いはありますが、日米でそれぞれ新たな動きが出てきました。まず日本政府は、次世代燃料として期待される水素・アンモニアの利用拡大に向けて、関連産業を支援する新法を制定する方針を固めました。
来年度の国会に法案を提出したいとしています。新たにCO2を排出しない製法による分に限って支援するものと言います。
水素は燃やしてもCO2を出さないために、脱炭素の次世代エネルギーとして期待されています。
特にリチウム電池利用のEVで出遅れた分、自動車での水素エンジン車には大きな期待が寄せられています。
<次世代燃料:水素>
すでにトヨタやヤマハで水素エンジン用の開発が進んでいます。
水素エンジン車は日本の強みである内燃機関の優れた技術を使えるメリットがあるうえに、現在の下請け企業群を生かせます。
しかし水素自体は、軽くて可燃性のために、圧縮したり運搬に難があり、まだ実用化には距離があります。
水素とCO2を混ぜて燃やしたり、合成方法も検討されていますが、水素単体で圧縮して燃料化できれば、日本の大きな得点になり、EV化の中で差別化ができます。水素を燃料とする発電にも期待がかかっています。
<次世代燃料:アンモニア>
一方、アンモニアは水素と窒素からなり、炭素を含まないために、燃焼してもCO2を出しません。
水素の運搬が難しいので、アンモニアの形で運搬し、水素を取り出す手もあります。
またすでにアンモニアを単体としてではなく、石炭と混ぜて燃やす(混燃)ことで、CO2排出を減らすこともでき、これは実現しています。政府はいずれアンモニア単体で、発電の1割を担いたいとしています。水素は無尽蔵にあり、窒素も豊富な日本での有力な次世代燃料と期待されています。
米国で核融合エネルギー創出
米国エネルギー省は12月13日、カリフォルニア州の研究所で、核融合エネルギー開発で画期的な進歩があったと報告しました。
これは半ば無尽蔵にある水素を利用して核融合させ、エネルギーを取り出すもので、カリフォルニアのローレンス・リヴァモア国立研究所で行われました。
ウランを利用した「核分裂」によるエネルギー取得は、放射性廃棄物が出るうえに、チェルノブイリや福島原発のような事故が起こり得るのに対して、重水素をぶつけて原子核を取り出す核融合では、CO2はもちろん、放射性物質も出さず、安全な運転ができます。
太陽が40億年も燃焼を続けている方式を、地球上で人工的に起こそうというものです。水素は世界中どこでも手に入ります。
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