おがわの音♪ 第1338版の配信★


対話型AI「ChatGPT」に宿題を丸投げする子供たち

2022.12.15

by 中島聡

急速に進化を遂げるAI、人工知能。その進化を止めることはできず、以前からの想定以上に多くの仕事がAIへと移行していくことになるようです。米AI研究機関「OpenAI」が開発した会話形式で対話できる人工知能システム「ChatGPT」に関する海外記事を紹介。従来の教育が意味をなさなくなることに触れ、「AIを使いこなせるか否か」とはまた別の「深刻な格差」が生まれつつあることを指摘しています。



昨日配信した「Topics」で、" 羽生善治九段「後悔の多い人生こそ充実している」 若き五冠への挑戦 (☜ LINK)" の記事を掲載しました。

羽生善治九段の談話の中に・・・今の私は、今の時代にどのようなスタイルが自分に合っているか模索を続けています。AI研究では、いきなりヘリコプターで高所に連れて行かれ、山登りをしなさいと言われて途方に暮れるようなことがある。比重をどうするか、信用するかどうか、何を取捨選択するか、自分で考えることで何を生むか。模索には複合的な要素があります。

今の将棋界は、AIなしでは生きていけない世界という雰囲気ですが、今回のおはなしは、それに類した記事の紹介です。 

 

全文閲覧は、 ダウンロードURLを開く から・・・。

 

会話形式で対話できるOpenAIの人工知能システム「ChatGPT

 ChatGPTが急速に注目を集めていますが、以前からGPT-3を触っていたエンジニアとしては、「何をいまさら?」という感じですが、UI(☜ LINK)を少し変更しただけでこれだけの反応が市場から返ってくるというのは、UIの大切さを語る上でもとても重要です。

OpenAIが証明しているのは、巨大なニューラルネットワークに人類の叡智を詰め込んでしまえば、通常の人間よりも遥かに知識が豊富な人工知能が出来てしまういうことです。

既に、簡単なエッセイや説明文を書くことは出来るし、プログラミングも出来るので、これによりさらなる人が職を失うことは確実です。 (中略)

ChatGPTの誕生により、宿題をChatGPTにやらせる子供達が出てくる(☜ ビデオ)ことは確実で、教師もそれを前提にした課題の作成をしなければならない時代になりました。

人工知能の誕生により、「勉強なんかしなくて良い」「勉強なんかする必要がない」と考える子供達が増えることも確実で、それによって、「ちゃんと勉強した人」と 

「そうでない人」との開きがさらに大きくなる可能性があると私は思います。

 

大量に生まれる「社会に価値を提供出来なくなった」人たち

今後、人工知能が人類を超えて賢くなってしまうシンギュラリティの話題が増えるだろうと思いますが、私は「地球が人工知能に乗っ取られてしまう」ことを心配することよりも、「人工知能の誕生により、社会に価値を提供出来なくなってしまった人たち」が大量に生まれることの方を心配すべきだと思います。

彼らの不安や不満を巧みに利用したポピュラリストが選挙に勝ち、それが極端な人種差別政策や排他的・利己的な国の運営につながる可能性は否定できませんトランプ大統領の誕生良い例です)。「社会の下層部に追いやられてしまった人たち」が一番必要としているのは、もちろん社会からのサポートですが、残念なことに彼らは、その苦しさから紛れるために「自分より下の人々の存在」が必要だと感じてしまい、それが人種差別や隣国との争いに発展するのです。




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