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史上初の台風発生ゼロの7月。集中豪雨、異常気象との関連性とは


2020.07.28 

  稀に見る長い梅雨が続き、8月に入ろうかという今も、未だ夏らしい太陽を見る日はほとんどない。

2020年の7月はすっかり雨のイメージしかなくなってしまったが、この時期、例年は必ずきているものが今年は全くない。それは台風だ。


史上初となる「台風発生がない7月」

今年は7月に台風がまだ発生していない。

このまま7月の台風発生がない場合は、1951年の観測開始以来、史上初となるのだ。

気象庁のホームページには年ごとの台風の発生数が掲載されている。

これを見てみると、今年は5月に1個、6月に1個、台風が発生しているものの、これから台風が発生しそうだという予報が出ていないため、史上初の“台風のない7月”となる可能性が高いのだ。

1951年以来、7月に起きた台風の総数は268個。1年あたりに換算すると、毎年7月は平均3.88個の台風が発生している計算になる。発生数が1個という年は5年あるが、1971年と2017年には7月だけで8個も台風が発生している。

なぜここまで今年は台風が少ないのであろうか。

26日付のウェザーニュースによると、「台風の発生がない理由として考えられるのが、例年よりも西側に強まっている太平洋高気圧の存在」だとし、「勢力の強い高気圧のもとでは積乱雲の発達が抑えられることで、熱帯低気圧や台風が発生しづらくなっているものとみられる」と伝えている。

これは海面の水温が高いことが原因とみられ、やはり地球温暖化がそのきっかけを作っているといえそうだ。

1951年の観測開始以来、年間で最も台風が少なかったのは2010年の14個。

この年は7月に2個、8月に5個、9月に4個発生している(他は3月、10月)。

しかし、今年はこのままのペースでいくと、台風の最低発生数の記録も更新する可能性がある。

ただ、8月以降は台風の発生が増えていくとみられ、これから注意が必要だ。

8月から9月にかけては台風が集中する可能性もあり、旅行の計画は立てづらいかもしれない。


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