· 

世も末です@朝日新聞コラム


国会審議中に惰眠をむさぼるこの2人

新〔2020〕年度の予算編成を評して、引退した公共族の超大物政治家が「バラマキがひどい国に対する過剰な依存心を抱かせないことも為政者の大事な心構えのはずなんだが」と語ったという。公共族でさえ心配するほどタガの外れた予算だ。
 もともと明確な哲学とか経済政策の体系を感じさせない政権ではあったが、それでも一定の方向感はあったように思う。

しかし一昨〔2018〕年、昨〔2019〕年と政策以外のところでガバナンスの低下とおごりが露呈していよいよ政権維持が自己目的化総無責任体制」になっている。
 そもそも景気対策で大型補正を組むというのが20世紀の発想だ。

大型補正を何度も繰り返して財政赤字の傷を深くしたことを忘れたのか。中身もひどい。財政投融資で高級ホテルをつくるだのIR(統合型リゾート)の基盤整備だの国の金でやることか?
 さらに財政の見栄えのためばらまき歳出を補正に回して当初予算の歳出をスリム化他方で税収見積もりを上ぶれさせ前年度剰余金を借金返済にも補正にも充当せずに当初予算の歳入に組みこみ公債依存度を小さくみせている。
 私もさまざまな予算のやりくりを見てきたがここまでルール無視の「みせかけの国債発行削減」は初めてだ。もはや財務省主計局の官僚も共犯だ。彼らがボスに加担していっしょに悪知恵をめぐらさなければこんな芸当はできない。
 さらに重症なのは各省官僚や財務省を取材する記者だ。このからくりのひどさは分かっていても役人は誰1人表立って声をあげないしマスコミの報道も腰が引けている。正月早々申しわないことだがもはやこの国どちらを向いても救いがない。(呉田)

    * @朝日新聞 2020年1月16日朝刊12面「コラム」から



この図表は国債残高増加額(⇒ 正確には,長期国債の年間購入額に関して「毎月末の保有残高の前年比増加額」)を表わしているが、安倍晋三政権下の奇怪な経済政策「いわゆるアベノミクス」のその奇怪さそのものを文字どおり直截に表現している。

@2020年1月16日『日本経済新聞』

 安倍晋三の専制的独裁主義にもとづく、この私物化「忖度主義」政権の財務相が麻生太郎であった。

2020年には東京オリンピックが開催されるというがこの仕掛け花火を最後に、とうとう安倍政権は死亡広告を出すことになるかもしれない。いや、それ以前にこの政権は息絶えるかもしれない。
 とにもかくにも2012年12月26日に発足した第2次安倍政権からの7年間(以上)がいよいよこの日本国を実質的に臨終へと向かう道筋に入りこんできたことは否定できない。

2020東京オリンピックの開催は日本国が先進国から脱落(転落?)するに際しての記念行事になりそうである。

 安倍晋三や麻生太郎のような 世襲政治家の "子ども(?)" の宰相が自分の気分だけでは1人前(一丁前)に為政を担当しているつもりであった。しかし3.11 東日本大震災の発生した2011年あたりから回顧するとこの日本は一体どういうふうに21世紀を生きていけばよいのかと問うたところでこの首相と副首相の堕落・腐敗コンビがいるかぎり完全に絶望的だという判断しか導き出せない。日本はいま「少子高齢社会」を突き進みつつあり緊急事態にあるといってよい現状のなかで麻生太郎は「子どもを産まない下々の者ども」がただ悪いみたいな暴言を吐いていた。

だがそのような妄言・駄弁をあの歪んだ顔面の表情で得意になって放っている最中も安倍晋三と麻生太郎の「単なる悪ガキ的世襲政治家のコンビ」によってこの日本の政治社会の矛盾はますます深化させられていくばかりである。



メール・BLOG の転送厳禁です!!  よろしくお願いします。