変革期の学びと人づくり


2019年12月20日

「国家百年の計は教育にあり」と言われる。

グローバル化やAI(人工知能)などの技術革新で急速に変化している社会に対応し、子どもの学びを支える新しい学習指導要領が、来年度から順次実施される。

 地方で製造業の中小企業を経営し、次世代を担う「人づくり」の一端を担うものとして、今後の教育現場の取り組みに期待し、注目している。

 新たな指導要領にはどんな資質や能力を身につけるかについて、

(1)学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力、人間性

(2)生きて働く知識や技能

(3)未知の状況にも対応できる思考力、判断力、表現力――という三つの柱が示された。

 知識を教え込むのではなく、多角的に考えて問題を解決する力を育てる。「自分の頭で考え、行動せよ!」が私なりの理解で、方向性に異論はない。実社会につながる学びが小さいころから積み上がれば、こんな仕事をしたい、という職業選択の意識が、より明確になるはずだ。
 環境変化の真っただ中にある企業も人材育成に試行錯誤している。

自動車部品などを手がける当社は、成績より、ものづくりが好きかどうかの熱意を重視し、採用している。

理系も文系も性別も問わない。上司と本人がよく話し合って目標を設定し、成長ぶりを評価している。
 潜在的な力や個性が引き出せれば、やりがいや生きがいにつながる。任される仕事が広い中小企業ではとりわけ、個々の力が最大限発揮できる環境が、会社の成長を左右する。
 学ぶことと働くことが絡み合って人格が形成される。教育が変わり会社も変わることで、ひとりひとりの人生が豊かになるサイクルがうまれると思うのだ。(削)


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