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日本の年金、世界格付け37か国中31位の最低クラス

2019年11月4日

今市太郎

最新のグローバル年金指数ランキングによると、日本の年金は37か国中31位と昨年に続いて最低クラス。

若者の支払い率は下がる一方で、完全に負のスパイラルに落ちています。 


お気楽なGPIFの理事長は、部下の女性との不適切行為で減給へ…
*日本の年金、今年も最低クラス

米国のコンサルティングファームであるマーサーと、オーストラリアのモナッシュ金融研究センターは、今年も

グローバル年金指数ランキングを発表しています。
日本の格付けは昨年と変わらないグレードで、世界37か国の比較でいいますと37か国中31位です。

1位:オランダ
2位:デンマーク
3位:オーストラリア
4位:フィンランド
5位:スウェーデン

北欧諸国が上位を独占する中にあって、相当劣化が伝えられる米国でも16位です。

日本はというと「Dクラス」で、主要国の中でも最下位クラスを今年も彷徨っています。
ちなみに「Dクラス」と言いますと、アルゼンチン・中国・インド・韓国・メキシコ・フィリピン・タイ・トルコで、最下位のEクラスは存在しません。
ですから一番ビリのグレードで、同じグレードにある国も本当にろくなところはないぐらいの新興国状態にあることが改めて確認できる状況です。


*評価視点は3つ

このコンサルティングファーム・マーサーの年金評価の指標は、次の3つになります。

1)国民の資産の充実度(40%)
  老後への備え、預貯金や持家などの資産状況、福利厚生、税制面の補助等に関する評価
2)年金制度の持続可能性(35%)
  年金基金の資産状況、人口動態、政府の負債、国の経済成長の見通し等
3)規制など制度面全体の誠実度(25%)

  監督規制、ガバナンス、制度運用コスト等

この3つの視点は非常にわかりやすいもので、どれをとっても日本の年金制度がダメなのは結果を見なくてもだいたい想像のつくものです。


*「人生100年時代」という大嘘がまかり通るこの国

政府・安倍政権は、年金給付年齢をさまざまな理由をつけて「人生100年時代に対応する」などといいながら、給付時期をどんどん遅らせようとしています
「2,000万円足りない」といわれた高齢者予備軍は、それに備えて消費を控える動きに出ています。

そして、負担ばかりさせられる若者層は、もはや年金に期待できず国民年金の支払い率は下がる一方という、典型的な負のスパイラルに陥っているのは間違いありません。

 

*お気楽なGPIF理事長は、部下の女性との不適切行為で減給へ

そんな中、農林中金での実績が認められてGPIF年金積立金管理運用独立行政法人)の理事長になった高橋則広氏が、度重なる内部通報で、部下の30代の女性職員と複数回公用車に乗って食事に行くなどの不適切行為があったことが発覚。「6か月間減給」という懲戒処分を食らっています。

まぁ食事に行くだけではなく、周辺が呆れるような雰囲気が漂っていたのでしょう。
GPIFの投資は成功しなかったが、個人的には部下の女性とはうまくいっていたということでしょうか?(妄想ですが)。この人物、GPIFとしての運用成果の低さなどは別段なんとも思っていないのでしょうが、どうしてこういう人物が理事長に抜擢されるのか。それがまずよく理解できない状況です。


*「運用畑のエキスパート」だが…

この高橋則広なる人物、2016年にJA三井リースの社長から抜擢されて現職に就任しているわけですが、東大法学部を卒業後、農林中央金庫に入社し、債権投資部長や開発投資部長を歴任した、いわゆる運用畑のエキスパートとされています。

しかしこの農中は、サブプライムローンが問題になった時にもその関連商品を大量購入し、6,200億円もの莫大な赤字を出すこととなっており、決して目利きではないことが気になります。
足元では高橋氏なき農中がまたしてもCLOローン担保証券)を大量購入して、ごく近い将来に大損をしそうな状況で、ダメ運用のDNAは延々と引き継がれていることが窺えます。
この業界に詳しい事情通に言わせると、この農中の運用総資産は60兆円を超えるかなりの規模ですが、実際の投資に関しては長年海外のファンドや米系の投資銀行に丸投げしてみているだけ。

リーマン・ショックのようなことが起きると、真っ先に大損するアホな存在として知られているようです。
こういうところから肩書きだけで経営幹部を採用するのは、いったい誰の差し金なのかわかりませんが、運用成績が上がらないのは当たり前の話です。

部下の女性と不適切な関係を構築するのに血道をあげるような輩を、なぜいつまでも雇用しておくのでしょうか?


*衆議院解散を見据えて株も円も買い支え?

足元では衆議院解散の目論見から、株もドル円も下がらないように買い支えているという噂が飛び交い始めています。
その主犯格が、GPIFでないことを祈りたいばかりです。

このGPIFの投資の動きは個人投資家にとっても、もはや迷惑以外の何物でもない存在になりつつあります。

 


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再掲ソフトバンクが死ぬ日

 

https://otmlabo-blog.jimdofree.com/2019/10/31/%E3%81%8A%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%AE%E9%9F%B3-%E7%AC%AC877%E7%89%88%E3%81%AE%E9%85%8D%E4%BF%A1/


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