「マニュアル」より「仕組み」をたくさん作る企業が成長する理由


2019.09.21

新人に仕事を覚えてもらったり、社員の作業効率向上等のために作られるマニュアル。
何かと重宝されますが、飲食店コンサルタントの中西敏弘さんは「マニュアルだけではダメ」とし、「仕組み」を作っていくべきだと断言しています。

マニュアルと仕組みの違いを記すとともに、「仕組み」の重要性を解説。

社内、店内に、たくさんの「仕組み」を作っていこう!

飲食店では、マニュアルは欠かせないものになってきました。

最近は、紙だけでなく、動画でより分かりやすくするようなマニュアルも出てきたようです。

     さて、マニュアルと同じようなもので、「仕組み」というものもあります。
  「マニュアル」と「仕組み」。この2つの違いを皆さんは考えられたことはありますか?
この2つを僕は次のように定義しています。
  • マニュアル → 誰でも仕事ができるよう、分かりやすく”作業手順”を示しているもの
  • 仕組み         → 皆が一定の成果を出せるように、あるいは、事が上手く運ぶように計画されたもの
僕は、「人を活かす店つくり(多店舗化)」をコンサルティングのテーマにしているので、社内にマニュアルよりも「仕組み」をたくさん作ることを心がけています

例えば、評価制度。これも仕組みの一つだと考えています。
一般的には、評価表は、社員やアルバイトを給与を決定するために活用するものと捉えている人が多いかと思いますが、僕は、その一面以外に、社員やアルバイトに努力の方向性を示したり、各仕事のあるべき姿を共有するための「仕組み」としても活用してもらっています。
他には、日々の目標設定とフィードバックを仕組み化したもので、「役割シート」というものも活用してもらっています。
各ポジションごとにその日のシフトに入っている人の名前を書きます。
その横に、その日の営業で想定される注意点、そして、各自のレベルに応じた目標設定を店長が記入し、必ず、仕事に入る前に各自に読んでもらいます
そして、営業終了後、各スタッフは、その日の店長が設定した目標に対しての“振り返り”を記入します。
その振り返りに対して、店長がフィードバック(その日の良かったこと、改善点等を記入)します。
これにより、アルバイトへの目標設定とフィードバックを同時に行え、また、店長とアルバイトとのコミュニケーションをとる一つとしても活用してもらっています。

また、お店でFacebookの投稿をしやすいような仕組みを作ったことがあります。
Facebookがなかなか投稿できないのは、「書く」テーマを選ぶのが難しいからです。
何を書いていいか分からないから書かない。もしくは、何を書いていいか分からないから値引きの投稿をしてしまう、というようなことが多くのお店であるのではないでしょうか?

何を書けばいいのか?
これを皆に分かりやすくするために、店の「価値」を「価値マップ」というものに書き出しました。
「価値」は、商品、接客、人などといった要素。
この「商品」の価値を広げ、例えば、製法、仕込み、素材、こだわりなどといった要素を書き出してもらいます。
このようにまとめておけば、例えば、今日は「商品」について書いてみよう。
うちの ●● という人気商品について書くことにし、どんな仕込み方法をしているのか、どんな素材を使っているのか、どんな秘密があるのか、などなどを記事にしてもらうのです。
同じように「接客」でも、自分たちが大切にしていること、取り組んでいることなどを要素として書き出しておけば、ある日の投稿には接客を掘り下げて書くことも容易にできるはずです。
こんな感じで記事を書きやすいようにすることで、交代で毎日Facebookの投稿を少しでもやりやすくした仕組みを作ったこともありました。
他には、商品開発も仕組みにできないかと考えたこともあります。
商品開発は、どうしても個人のセンスに任せがちになりますが、それを仕組みにしてみたのです。
これは、料理人の人の「頭の中」で行っていることを「仕組み」にし、多くの人が少しでも簡単に、また、尚且つ一定レベル以上の商品を開発できるようにしました。
マニュアルは、作業手順を示すのが大きな役割なので、人が「考える」という部分をどうしても奪ってしまうのではと考えています。
でも、「仕組み」は、仕事をよりやりやすくするだけで、「考える」という部分を奪うものではないと、僕は考えています。
「考える」ということを強制させ、いつのまにか、できるようになったり、レベルが上がるようになることが「仕組み」の大きな役割ではないかと僕は思います。
皆さんの会社、店でも、スタッフの「考える」を奪わない、「仕組み」をたくさん作ってみてはどうでしょうか?

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