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恐ろしきは「慣れ」


2019年9月14日

 トランプ米大統領が、中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)に、追加の利下げを要求している。

ひと昔前ならば一斉に非難の声があがっただろう。

中央銀行の政治からの独立性は、多くの民主主義国で尊重されてきたからだ。
 だが、トランプ氏の過激な言動に慣れたせいか、米国社会の反応は鈍い。

むしろ金融市場が素早く反応し、金利は大きく低下した。

市場の思惑先行で、FRBはますます窮地に追い込まれている。
 「慣れ」は、大局観を遠ざけ、目先の利害に人々の関心を集中させるリスクがある。
 日本では、安倍政権との協調のもとに始まった日本銀行の異次元緩和が、もう6年半になろうとしている。

長短金利全般を超低水準に抑え込む政策も、丸3年となる。

市場はこの状態に慣れきりになり、目先の円高懸念に追加緩和をはやし立てるばかりだが、本当に大丈夫なのか。

 2010年度以降の9年間の名目成長率は平均で年1%を超える

19年度からの3年間も、日銀の経済見通しを基に試算すれば平均2%程度となる。

足元のマイナスの長短金利はいかにも極端だ。
 この水準が長く続けば、必ずどこかにゆがみが生じる。ゆがみは物価に現れるとは限らない。

それが約30年前のバブル崩壊の教訓だ。金融機関の収益悪化はまさにゆがみの現れといえる。
 決済や金融システムの安定の確保は、物価安定と並ぶ日銀の責務だ。

金融機関の弱体化は、中央銀行にとって、「副作用」で済ましていいような軽いものではない。

 大事なのは、目先にとらわれず、大局観をもって判断し続けること。

異次元の政策と市場に慣れるのは、禁物である。(穹)

 

 ◆この欄は、第一線で活躍している経済人、学者ら社外筆者が執筆しています。       @ 朝日新聞デジタル            


☞ 「専門性」を高め「大局観」を磨いて世の流れを読み取る

■疑問や関心に、さらに一歩踏み込めるか

社会人にとってまず必要なのは、「情報を集め、考える」ことです。

つまり勉強が不可欠ということなのですが、ここで大事なのは世の中のことにどれだけ興味をもつかということだと思います。
世の中のことに興味を持ち始めると、自分の知らないことがあまりにも多いということに気づきます。

自分の周囲、世の中がどうなっているのか、自分が勤めている会社がどうなっているのか、自分がやっている仕事は社会の中で

どう位置づけられるのか、と疑問とともに関心も広がっていきます。
さまざまなことに疑問や関心を感じても、そこで終わってしまうのか、それともそこからさらに一歩踏み込んでいくのか。

もし、さらに踏み込もうとすれば、勉強しなければならないことは山ほどあることに気づくでしょう。
では、どこから取り組んでいくか。

やはり、まずすべきことは、自分に与えられた仕事の分野でその専門性を高めていくということでしょう。

例を挙げるなら、入社して経理部に配属されたとします。いきなり会社の決算を全部任せられることなどありえません。

○○支店の経理を見ろ、といったところから始まります。
目の前の仕事をきっちりこなすのはもちろんですが、やれといわれたことは人より深く掘り下げていこうとする姿勢が大切です。

そうすることで会計に関する知識が身につくとともに、会社全体の財務状況への理解も深めていくことができます。

そこで大切なことは、短期集中でやるのではなく、じっくり腰を据え、前向きに構えて取り組んでいくことです。

そうすることで、応用力のきく真の実力が身につきます。
また、専門性を高めるといっても、社会の中で仕事をしていると、自分はAの分野が専門だからAだけ知っていればいいというわけにはいきません。

BやC、あるいはDについても知っておく必要が出てきます。本当に知ろうとすればその守備範囲はどんどん広がっていくものです。そして、それが自分の視野を大きく広げることにも役立つはずです。

 

■現場を肌で“体感”することも大切

さて、新人と呼ばれるあいだは、現在の業務に関わる専門知識を深めることに集中すべきですが、やがてある部門を任され部下を率いていくような立場になってくれば、今度は「大局観」も必要になってきます。

つまり、世の中全体を見渡し、時代の流れのなかで会社や自分の携わる事業部門がどんな状況に置かれているかを俯瞰し、自分たちがどこに向かうべきかを決断できる感性を磨くということです。

会社組織では上に行けば行くほど、会社の社会における立ち位置を見誤らないようにして、決定を下していかなければなりません。それこそトップともなれば、専門性よりも、今後進むべき方向をしっかりと見据え、的確なジャッジを行うための大局観が重要となってきます。

では、大局観はどのようにして身につけたらいいのか。
ここでも大切なことは、一にも二にも勉強、ということです。

世界の歴史をひもとき、さまざまな情報を駆使して現在の世界をしっかりと見る

たとえば、地球の環境問題を正しく捉えようと思うなら、まず宇宙のことを学び、その上で地球を見ることも必要になります。それくらい全体の流れや変化を大きく捉えないと、判断を誤ることになりかねない。

大局観を養うための具体的な方法としては、本を読んだり、人と会って話したりといったことが挙げられますが、そのうえで自分が仕事で携わっている現場に立ち返り、現実の営みを肌で感じ取ることも大切です。

近年は情報化が進み、状況を判断するためのさまざまな材料を目や耳から吸収することも可能です。

しかし、現場を“体感”することはさらに重要なのです。

時代の流れや社会の変化を大きく捉えるには、場合によってはメディアなどから得られる、きれいに整理された情報は思い切って全部捨ててしまうことも必要かもしれません。

『グッドリスクをとりなさい!』(宮内義彦 著)からの抜粋


  ☝  上の2つの顔、を見てください。

サッチャー 元イギリス首相 らしいことはわかります。

左右で少し違うことにも、気づくと思います。

 

しかし、実際は・・・・

少しどころの差ではありません。

左側は大変な顔です!

右側にしても、逆さとはイメージが違います。


このようなことは、なぜ起こるのでしょうか?
それは、『逆さに見ることに慣れていない』からです。


見慣れると、逆さまでも わかる!
例) ①見慣れない、外国人や、動物の顔が同じに見えるは、そのため。見慣れると、違いがわかる。
    ②知っている人の顔は、大衆の中にいても、すぐ見つけられる。

以上から、見慣れることの大切さがわかります。
いろんな角度から見慣れておくこと。また、考え慣れておくことが必要です。つまり、『多角的な見方が大事』


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