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哲学は人工知能開発にも不可欠!第一線のAI開発者が解説

2019年6月7日
三宅陽一郎(日本デジタルゲーム学会理事)

筆者は哲学の研究者ではなく、ゲームAI(人工知能)開発者である。
ここでは、人工知能の開発者の目線で、哲学がなぜ“実用”として必要なのかを明らかにしよう。

 

 

記事抜粋

 

世間の関心が高い人工知能と倫理の問題について触れておこう。 

結論から言えば、人工知能に人間的な意味の倫理は存在しない。倫理とは人間のものだからだ。 

それがどれだけ自律的に見えても、倫理はあくまで人のものであり、人から人工知能に移せるものではない

 

 人工知能は、人間の与えた教師データや学習データによって、善にも悪にも染まる 

そのため、放っておいてもさまざまなことができる自律型人工知能であっても、その責任は人間の側にある。 

逆に言えば、倫理がないということは、人工知能を倫理が問われるような状況に置くことはできないということだ。 ・・・

 

 人工知能には人工知能の倫理が存在する。それは人間の倫理とは異なる。
まず、それは人工知能同士が効率的な社会を形成するために人工知能が自らを律する倫理である。
そして、次に人間との協調のために自らを律する倫理である。
倫理とは自己を律することであり、人間の倫理を人工知能に肩代わりさせることはできない。それは既に倫理ではない。



【図解】

近年、欧米のビジネス界はもちろん、大手の日本企業でも「哲学コンサルティング」を導入する動きが広がっています。

以下、ご参考まで



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