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193億円赤字のライザップ、「結果」を出せるか

買収戦略の軌道修正を取引先銀行も注視

緒方 欽一 : 東洋経済 記者
2019年05月20日

「出すべき膿は今回出した」物腰は柔らかいが、力強い口調。そして、「僕も株主の1人。誠実な対応とは何かを深く考え、先延ばしすることなく手当てをした。出し切った分だけ(今後の業績回復に対する)自信はある」と付け加えた。RIZAPグループ(以下、ライザップ)の瀬戸健社長はいつもの調子を取り戻していた。


カルビー、RIZAPの松本晃氏、省エネ素材で起業

カルビーCEO(最高経営責任者)やRIZAPグループCOO(最高執行責任者)を務めたプロ経営者の一人、松本晃氏が起業することが明らかになった。
 松本氏はカルビー会長兼CEOとして2009年6月からの9年間で売上高を2倍近くに伸ばし、昨年6月にはフィットネス大手、RIZAPグループのCOOに就任した。

しかし、業績不振企業の再建方法などを巡って経営陣の一部と意見が合わず、昨年10月にはCOOから外れ、今年6月退任することとなった。プロ経営者としては初めての“挫折”となったが、早くも次に向けて動き始めた。
 新たなビジネスは、エネルギーを使わずに住宅、自動車、衣料など様々なものの温度を下げることの出来る素材「ラディ クール」の販売。米コロラド大学の物理学者、楊栄貴(ヤン・ロングイ)教授が開発し、2017年2月に発表したものだ。

フィルム形状の場合、微少なガラス球体をポリマー構造(重合体)にして特殊なフィルムで挟み、一方をアルミコーティングする。
 自然界では温度を持つ物質は、温度に応じた量の赤外線を放射している。

この「ラディ クールはその赤外線の波長を長くすることができる。遠赤外線は、宇宙空間まで放射される性質があるので、熱を一緒に運び出す」(松本氏)という。
 例えばこれを自動車などに張った場合、日中、太陽で熱せられ、車体の表面温度が40℃程度になっても20℃程度まで下げられるという。フィルムだけではなく、塗料も開発しており、繊維も間もなく開発を終えるという。


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