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耳より情報 ①  「体が硬い人」が知らないストレッチの常識  


「体が硬い人」が知らないストレッチの常識   

「体が硬くなる原因は加齢」と思っている人は多く、「歳をとるごとに腕が上がらなくなる」「脚が突っ張って困る」など、諦めにも似た嘆きを耳にします。歳をとっただけで体が硬くなるなら、すべての人のすべての筋肉が年々硬くなるはずですが、体の柔らかい高齢者は大勢います。
ストレッチは気持ちいい範囲で行うからこそ効果がありますが「痛みを乗り越えれば柔軟性も最大限にアップするはず」などと思う気持ちもわからなくはない。
「痛い」「つらい」「息が止まる」ほど頑張る人もいます。しかし、そのやり方ではじつはきちんと伸びず、かえって筋肉を傷つけるリスクが高まります。前屈のストレッチで「あと少しでつま先に届きそう」というときに、反動をつける人をよく見かけます。たしかに一瞬グンと伸びますが、筋肉には瞬間的に伸ばされると反射的に縮もうとして緊張し硬くなる性質があります。これが「伸張反射」です。
筋肉には、伸び縮みする情報を脳に伝えるために「筋紡錘」という、いわば筋肉を守るセンサーが埋め込まれています。その特徴は、急激に伸ばすと「筋肉が切れてしまう!」と脳にSOSを発信する点にあります。
筋紡錘は「痛い」「苦しい」と感じるくらい強く伸ばしたときにはたらいて、筋肉に「縮みなさい!」という指令を出すから、伸ばそうとしても伸びないのです。これでは柔軟性の向上、維持につながらず、忙しいなか時間を使ってストレッチをする意味がありません。
静かに、ゆっくり、そして なによりも気持ちよく。これが最高に効果的な静的ストレッチです。
体感で言うと「強い痛みは感じないけれど、適度な伸び感が得られる」いわゆる、痛気持ちいいところまで伸ばしましょう。

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