おがわの音♪ 第756版の配信★


「円高は悪」は時代遅れ

 グローバル市場における、日本の製造業の市場地位が変化し始めている。 

一時期、世界トップクラスの生産量であった、繊維・製鉄・重化学・造船・家電・パソコン・携帯電話・液晶・半導体などは、既に、中国や韓国などの新興国に、その地位を奪われて、いまだ世界トップクラスで生き残っている日本の製造業には、自動車・自動車部品・車載用電子部品・工作機械・産業機械・産業ロボット・二次電池・炭素繊維などの分野がある 。

しかしこれらの多くの産業が、2030年頃には、その市場地位から転げ落ちるのではないかと心配され始めている。現在、製造業は、『モノづくりの付加価値』から、『モノ自体の付加価値』への移行期に入りだした。その結果、設計・生産管理・製造・購買外注・検査・品管・品証などの、いわゆる基幹業務やシステムも、大きく変化している。製造業は日本のGDP(国内総生産)の2割を占める基幹産業であり、優れたモノづくりが、日本の産業や文化の発展を支えてきた。政府もさまざまな政策や顕彰制度で「モノづくり日本」のさらなる振興を目指している。 

製造現場では、生産工場の海外展開が増え、この傾向は今度も拡大していくとみられる一方、本部機能を国内拠点に集約するなど、海外拠点と国内拠点の役割の明確化を進める企業も多い。また、モノづくりがIoTAI、デジタル化によって大きな変革期を迎えている今、オープンイノベーションやベンチャー企業との連携、人材の多様化を進める企業も増えつつある。 


2025年までに製造業が最も高成長を示す上位10ヵ国

2025年までに製造業が最も低成長を示す上位10ヵ国


出典:オックスフォード・エコノミクス


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