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注目の「ユーロ圏の日本化」を元祖が徹底解説

ISバランスなどマクロ経済の構造が重要

唐鎌 大輔 : みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
2019年03月22日

3月11日付のブルームバーグは『ユーロ圏は「失われた10年」に向かっている―日本化を懸念する大合唱』と題し、大手外資系金融機関がこぞって「ユーロ圏の日本化」傾向を指摘し始めたと報じている。記事の中では、ユーロ債市場のボラティリティが停滞し、ベンチマークとなるドイツ債利回りがゼロに接近していることなどが紹介されている。だが、これはユーロ圏の経済・金融構造が日本化する中で発生した現象でしかない。そうした現象だけならば、ユーロ圏以外の主要国でも起きており、残念ながら「場況解説」の域を出ない。筆者は「なぜそのような相場になっているのか」、その背景にある具体的なマクロ経済構造の変化、つまり事の本質を考察することが重要であると考えている。


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