どうなる日本のアパレル


                                   @朝日新聞


神戸新聞NEXT|正平調|    2017・10・30

ダイエーの売り場を評して創業者の中内功さんが言った。

「何でもあるけど何にもない」。

バブルが崩壊し売り上げが低迷していた1990年代後半の頃という

◆広いフロアには食品から電化製品までそろっているのに、これといってほしい商品もない。そんな嘆きだったと、秘書経験のある恩地祥光さんが「中内功のかばん持ち」(プレジデント社刊)に書きとめている

◆何でもそろっているかのような恵まれた自治体も、このワナにはまりやすい。例えば神戸はどうだろう。海もあり、山もある。暮らしやすい気候。観光面でも異国情緒にグルメ…とお薦めは十指に余るが、さて…

◆「若者に選ばれるまちになるには、ワクワクするような雰囲気が必要」。久元喜造神戸市長が再選後の会見で語っていた。バランスと総合力が大切だともいう。どう取り組むか。2期目は腕の見せどころだろう

◆激しい都市間競争の一方、ものすごいスピードで人が減っていく町や村がある。何もなさそうで何か光るものがある-と頭をひねり、その原石を磨きに磨いて活性化につなげる。その努力なしには生き残れない

◆この街の潜在力はすごいはずなんだけど、なかなかねえ…という都会人のため息は、少々ぜいたくで嫌みに聞こえるかもしれぬ。 


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