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本金融危機の襲来に備えて3つの「予兆」に注意

トルコ、アルゼンチン、南ア…秒読み始まる?
1997年の通貨危機や2008年のリーマンショックなどのような大規模な金融危機が発生するかと思えば、市場の動揺が途中で収まり、復調する場合もある。これらを事前に見分けるのは極めて難しい。
しかし、いくつか見逃すべきでない危機の"予兆"はある。

国の危機を測る指標には、経済成長率、外貨準備、対外債務、民間総融資額、経常収支などがある。 

これらは間違いなく重要である。 

しかしこれらはすべて過去の実績に過ぎない。しかも、市場参加者の誰もが発表直後に見て、緻密に分析している。 

このため、これらの指標だけを見て市場を先回りして、自分だけ危機を回避するというのは至難の業だ。 

リラの下落が続くトルコも、経常収支赤字が続いていることや外貨準備が対外債務などに対して少ないこと、政治的に脆弱であることなどは周知の事実である。 

一方、強みもある。国民の平均年齢は31歳と、40歳代後半の日本をはじめとする先進諸国に比べて圧倒的に若い。 

個人消費がGDP(国内総生産)の6割を超え、昨年の実質経済成長率は7%と好調だった。 

こうした強みから、世界の投資家は、資金がだぶつくと、脆弱な側面には目をつぶってトルコ投資に突っ走り、政治が不安定になると一斉に手を引く。このためトルコは海外からの資本流入フロー次第で景気が激しく変動する。 

ちなみにトルコは、90年代は5年周期、2000年以降は10年周期で金融不安の憂き目に遭っている


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