「ここの工場、エスカレーターがあるんですよ。工場でエスカレーターを使うなんてサウジアラビアの国王ですか? 私たちシャープですよ」――。
3月13日に大阪の堺工場内にある本社で開いたシャープの経営改革の進捗報告会見で、戴正呉社長は饒舌だった。
それもそのはず、シャープは前2016年3月期に営業益1619億円の赤字に沈んだが、戴氏が2016年8月に社長に就任し、2017年3月期は一転して474億円の黒字が見込めるところまでこぎつけたのだ。存亡の危機に立たされていたシャープを、戴社長はどうやって立て直したのか。
「アメリカは、日本の3年先を走っている」
日本の流通業界でよく言われる話です。アメリカで事象が起きた3年後に、日本の流通のイノベーションがやってくることを意味しています。
拙著『2時間でわかる 図解オムニチャネル入門』で解説しているオムニチャネルも、まさにそうです。
2011年ごろにアメリカで話題が盛り上がり、日本で「オムニチャネル元年」と呼ばれたのは2014年でした。
オムニチャネルとは、「買い物に際し、購入、受け取り、決済、商品のピッキング方法と渡し方が複数用意されており、それらを利用客の希望に合わせて効率よく商品を届ける仕組み」です。
言うなれば「利用客が商品を欲しいと思ったときに、いつでもどこでも注文でき、希望する場所で受け取れる」インフラのことです。オムニチャネルが一段と進んでくると、リアルとネットの壁が突き破られてきます。
そして、ネット通販の巨人であるアマゾンが、今まさにリアル業態に入ってきている象徴的な出来事が進行中です。
今年1月末の午後5時、筆者はサンフランシスコ発のヴァージンアメリカでシアトルに到着しました。
シアトルは米アマゾンの本拠地です。
暗闇の中、「amazon」の大きなロゴマークが光る物流センターをレンタカーで横切り、本社に近い中心街のホテルにチェックインしました。今回の渡米で最も目当てにしていた場所を訪れました。
「アマゾン・グローサリー・ピックアップ」、いわゆる食料 雑貨の受け取り拠点です。
この業態はアマゾンの従業員を含めてほとんどの人が知らないでしょう。それもそのはず。
まだ開業していなかったのです。
おがわの音♪ 第158版
2017年度も好業績が衰えない会社の共通点
内需、海外、課題解決がそのカギを握る 2017年3月14日
日本企業の業績改善が著しい。
東洋経済が『会社四季報 2017年2集 春号』(3月17日発売) を基に、今年度(=2016年度。多くの企業では2017年3月期)の上場企業の業績予想を集計したところ、純利益が過去最高となる企業が、約900社あることがわかった。
2017年3月期に決算期を迎える上場企業だけを対象にした純利益の合計は、前年同期比11%増となり、2期ぶりの過去最高となる。
大阪府堺市。ここに本社を構える企業といえば、電機大手のシャープだろう。
だがこの地には、知る人ぞ知る世界的な超高収益企業がある。自転車部品を手掛ける東証一部上場企業、シマノだ。
営業利益率が20%前後で、株式時価総額は三菱重工業や富士通、イオンなどよりも高い1兆6200億円(3月10日終値ベース)。有利子負債額を現預金額が上回る実質無借金で、自己資本比率は88%と財務体質も「超」優良である。
リールや竿など釣り具用品も扱うが、収益柱は自転車部品。ホイール、ギア、変速機、ブレーキ、レバーといった部品を国内外で生産する。フランスで開催される世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」でもシマノの製品は圧倒的な支持を集める。2016年の大会では参加22チーム中17チームが同社の部品を採用した。
おがわの音♪ 第156版
事例こそ最強のB2Bマーケティング
☞ 事例集・・・PDFファイルを開くためのPW設定あり
おがわの音♪ 第155版
だから中国は侮れない。トランプの態度を一転させた懐柔作戦の全容
昨年12月、台湾の蔡英文総統と前例破りの電話会談を行い中国を激怒させたトランプ大統領。
反中の姿勢を貫くかに思えましたが、その後の習近平国家主席との電話会談であっさりと「一つの中国」を尊重する意を表明し 関係諸国を唖然とさせました。
北野幸伯さんは、中国の「トランプ懐柔作戦」が早くも実を結んだと記しています。
おがわの音♪ 第154版
仕事のスピードが速い人の「情報収集」のコツ
仕事の生産性を高め、短時間で仕事を片付けることが求められています。
しかし、単純にすべてを短縮しようとしては生産性も品質も上がりません。
『1時間の仕事を15分で終わらせる 最速で稼ぐ外資系コンサルの時短術』の著者であり、以前の4分の1の時間で働いている清水久三子氏が、仕事の生産性を高めるために、最も時間をかけているインプットの考え方についてご紹介します。
ドナルド・トランプ大統領を陰で操っている「黒幕」と米メディアで大々的に評されているスティーブン・バノン首席戦略官・上級顧問。彼は中東・アフリカ7カ国からの移民を規制する大統領令の骨格を起草した人物として一躍有名になった。
マイケル・フリン国家安全保障担当大統領補佐官が突然辞任に追い込まれたあと、ホワイトハウス内でバノン氏の存在はますます大きくなっている。
ところが、これまであまり表に顔を出さなかったこともあり、米メディアはバノン氏の正体を理解しているとは言いがたい。
おがわの音♪ 第152版
ドイツが中国に急接近。隠しきれなくなってきたEUの焦燥感
イギリスの離脱を期に、ますます不安定な様相を呈しているEU。
先日、実際にEUのトゥスク大統領がトランプ政権を警戒していることはお伝えした通りですが、北野幸伯さんは、今度はドイツがEUを守るべく、中国に接近し始めたと伝えています。
ドイツと中国、一体どんな「利害関係」があるのでしょうか?
おがわの音♪ 第151版
コストコ が日本で成功できた本当の理由
失敗したカルフールとの差はどこにあるか
「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部,田中 道昭
2017年2月28日
カルフールなど多くの外資系小売会社が撤退や苦戦を強いられるなか、コストコが日本の消費者の支持を集め、躍進を続ける要因を、その事業構造や収益構造から分析する。
世界の総合小売企業売上ランキング第2位で世界9カ国に事業展開するコストコに対して、同6位で世界34カ国に事業展開するカルフール。
日本には1999年に第1号店を出し現在は25店舗を展開するコストコに対して、ほぼ同時期の2000年に第1号店を出し2005年には日本から撤退したカルフール。
進出国数では圧倒的にコストコを上回る国際的小売会社であるカルフールがわずか5年の間に日本を撤退したのはどのような理由だったのであろうか。
カルフールのみならずテスコなど外資系小売会社の大半が日本進出後に撤退や苦戦を強いられてきたなかで、日本の消費者の支持を集め、さらに躍進を続けるコストコの成功にはどのような要因が考えられるのであろうか。
本稿では、事業構造や収益構造、ポジショニング等、ストラテジーやマーケティングの観点からコストコとカルフールを比較し、日本市場における外資系企業成否のポイントを考察していきたい。
この内容は、日本を攻略しようと考えている外資系企業のみならず、日本企業の戦略にも示唆を与えるものになるはずだ。
おがわの音♪ 第150版
最新!「ビジネス・経済書」200冊ランキング
先週(2月19~25日)のランキングでは、インテル元CEOであるアンドリュー・S・グローブ氏による 『HIGH OUTPUT MANAGEMENT 人を育て、成果を最大にするマネジメント』(日経BP社)が、5週連続トップと快進撃を続けている。
日本で1984年に刊行された『ハイ・アウトプット・マネジメント――“インテル経営”の秘密』(早川書房)の復刊である本書は、シリコンバレーの経営者たちに読み継がれてきたという。
おがわの音♪ 第149版
外国人と働く日本人にありがちな「勘違い」
米国人をストレートに批判するのはNG! 2017年2月25日
米国人は、日本人よりストレートな批判が苦手、と聞いたら驚く人も多いだろう。
「米国人にはストレートにモノを言わないと伝わらない」と多くの日本人は思っているからだ。
しかし、ビジネスの場において批判を伝える場合はそうではないらしい。
まずはきちんと褒めてから、批判は「控えめ」に伝えるのが最も効果的な方法なのである。
グローバル化が進み、米国人にかぎらず、多様な国や文化の人と働く機会が増えている。
そこで日本人が最も気にするのが言葉の問題だが、実は言葉と同じくらい文化の違いや相手のやり方を学ぶことが、外国人とビジネスをするうえでは必要だ。
さもなければ、米国人をストレートに批判して反感を買ってしまうような失態をやりかねない。
日本人が他国のビジネスパーソンとうまく渡り合っていくには、どうしたらいいのか。
フランスのビジネススクールINSEADでビジネス文化の研究を重ね、『異文化理解力――相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養』を執筆したエリン・メイヤー客員教授に聞いた。
おがわの音♪ 第148版
キリンのビールが売れなくなった本当の理由
海外強化の陰で「犠牲」になった国内シェア 2017年2月27日
「圧倒的な成功体験が邪魔をして、競合対策が遅れてしまった」。
キリンビールの布施孝之社長は、かつて8割を誇ったノンアルコールビールの国内シェアが、10年足らずで1割にまで落ち込んだ原因をそう分析する。
2月8日、同社はノンアルビールの新製品、「零ICHI(ゼロイチ)」を4月11日に発売すると公表した。
主力ビール「一番搾り」と同じ製法を用いた、ビールに近い味わいをCMや店頭販促で大々的に訴求し、2020年にシェア3割までの回復を狙う。
おがわの音♪ 第147版
FREEEとマネーフォワード、特許係争の内実
真っ向から対立する両社の主張 2017年2月27日
今年も確定申告の受け付けが始まった。給与天引きされる形で納税している大多数のサラリーマンにとっては縁遠いが、自ら納税額を計算し、納税している個人事業主や中小・零細企業にとっては、1年の中で最も煩わしく、恨めしい季節でもある。会計帳簿の記帳作業は確定申告には必要不可欠だが、細かく膨大な作業だけに負担は重く、その負担を大幅に軽減させるサービスの需要は大きい。年々進化を続けた結果、近年はインターネット上で帳簿の管理をする「クラウド会計」のサービスも登場している。
おがわの音♪ 第146版
店員いらず?イオン、ローソン、ユニクロのAI導入が意味するもの
その実用化が急速に進む中、人件費の削減や業務の効率化を図ろうと、AIを導入する企業が増えつつあります。
店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、イオン、ローソン、ユニクロなどAIの導入を推進する企業にフォーカスしながら、「AI活用の今後」について考察します。
おがわの音♪ 第145版
北海道に「別」という字が付く地名が多い納得の理由
登別、芦別、紋別など、北海道に「別」のつく地名が多いのはなぜなのでしょうか。
数々の文献にあたりつつその謎を紐解きながら、先住民族・アイヌの人々の自然観についても詳しく紹介します。
おがわの音♪ 第144版
国内 IOT市場 は2021年までCAGR17.0%で成長――IDCがユースケース別/産業分野別予測
IDC Japanは、国内IoT(Internet of Things)市場におけるユースケース(用途)別/産業分野別の予測を発表した。
IDCでは、IoTとは「IP接続による通信を、人の介在なしにローカルまたはグローバルに行うことができる識別可能なエッジデバイスからなるネットワークのネットワーク」であり、法人/政府/個人といったさまざまなユーザーが利用するユビキタスなネットワーク環境に対して、管理/監視/分析といった多様な付加価値を提供するものと定義している。
おがわの音♪ 第143版
日本のモノ作りは本当に衰退しているのか? 米独比較で見えた希望
円高による工場の国外移転などで、すっかり低迷してしまったかのように語られる、我が国の製造業。
しかし、津田慶治さんは「日本が世界を助ける時代が来る」と言い切り、その論拠を示すとともに、日本が世界から期待される役割を遂行するために取るべき政策についても詳述している。
おがわの音♪ 第142版
「フィンテック」ブームの震源地アメリカで懸念されるバブル崩壊
最近、頻繁にメディアで見かける「フィンテック」(Fintech)という言葉をご存知でしょうか?
これは 金融(finance)と技術(technology)を合わせた造語です。
ネットバンキングの活用やスマートフォンを使った決済アプリなどは日本でも進んでいますが、NY在住の著者・りばてぃさんによると、「フィンテック」の本場・米国では現在、日本以上に「フィンテック・ブーム」の様相を呈しているようです。
今回は、米国内のフィンテック活用事例や注目の企業・サービスなど、米最新フィンテック事情を紹介します。
おがわの音♪ 第141版
一年を通してして観光客多い京都ですが、比較的人が少ないのが冬の時期です。
京都の冬は底冷えと言ってかなり寒いのですが、のんびり風情を楽しむのなら冬もいいものです。
花見や夏の祇園祭、紅葉など観光客の多いいわゆる「ハレ」の時期には見ることの出来ない「ケ」を感じられるのが
冬の良さです。
冬の京都と言うと雪の金閣寺の写真などが思い浮かびます。
またしっとりと渋い禅寺に降り積もる雪の景色は墨絵のような幽玄の美を感じることでしょう。
しかし京都の市内中心部が雪景色に包まれるのはかなり稀です。
訪れた時にたまたま雪が降っていたらかなりラッキーなほうです。
墨絵のような京の街を目の当たりにしたら過去にタイムスリップしたような気分を味わえるかも知れません。
底冷えする京都でこの時期、より一層美味しく感じるのが名物の湯豆腐です。
嵐山の天龍寺裏手、宝厳院のすぐ側にある「嵯峨野」、東山の南禅寺畔の「順正」などは是非一度訪れてみて下さい。
温かい食べ物の旬は冬ということになるでしょう。 京都は鳥すき鍋やうどんもおいしいですよね。
京都の「たぬきうどん」は短冊状に切った油揚げと九条ねぎがのっていてあんかけにしたものです。
このあんかけが身体の芯から温まっていいんですねぇ~。蕎麦ならニシン蕎麦、また湯葉や蕪(かぶら)蒸しなどもいいですよねっ。
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