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トランプ再就任でもっとも多く強制送還される「正体不明の中国人たち」


不法移民に紛れてスパイや軍人も入国か

2024.11.22 

by 黄文雄

不法移民排除を公約の一つに掲げ選挙を戦い再選を果たしたトランプ氏。18日には不法移民の強制送還への軍隊動員を改めて示唆したことが大きく報じられています。 

今回は、中国からの不法移民がトランプ氏の「史上最大規模の強制送還」の最も大きい影響を受ける可能性が高いと指摘。彼らがアメリカにとって大きなリスクとなりうる背景を解説。



中国からの不法移民を大量強制送還か。トランプが警戒する「安保上の脅威」

以前 紹介しましたが、近年、アメリカには中国からの違法移民が急増しています。とりわけ中国国内でコロナによる都市封鎖の影響が深刻化した202210月以降に、急増したと言われています。

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冒頭のニュースによれば、2022年度~2024年度のあいだに、アメリカの南北国境から不法入国した中国人は、2.7万人から7.8万人へと急増、アジア系不法移民はアメリカの人口のなかでもっとも急速に増加しているといいます。

再選を果たしたトランプ大統領は、就任初日に史上最大規模の不法移民の強制送還を行うと述べていますが、今年4月には、選挙活動中に「過去数ヶ月で31,000人から32,000人の中国人が入国した。その多くが軍役年齢であり、アメリカ内で小さな軍隊を組織しようとしているのではないか?」と疑問を呈したそうです。

つまり、トランプ大統領はこの中国人の不法移民を安全保障の脅威と考えており、アメリカ国内で反乱分子となりうると考えているわけです。

不法に越境してくる中国人は、中国の圧政から逃れて「亡命するため」の人も少なくありません。

アメリカでは新型コロナと米中対立により、中国人へのビザ発給が大幅に制限されたこともあり、他国を経由しての不法入国が相次いでいるのです。

不法越境のルートは「走線」といわれ、SNSで広まっているそうです。代表的なルートはビザの必要がない南米エクアドルまで行き、そこからメキシコを経由してアメリカに入国するというものです。約4,000キロを徒歩で踏破するということで、途中でギャングの襲撃や感染症などで命を落とす者も少なくありません。

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その一方で、こうした自由を求めての不法移民に紛れて、中国からのスパイや軍人が入国してきている懸念も広まっています。そのため、トランプ再就任の際に、もっとも多く強制送還されるのは中国人の不法移民ではないかとも言われているわけです。

 

中国からの不法移民を「米国のリスク」にする2つの法律

すでにアメリカの多くの州では、中国人による土地の購入を制限する法律が制定されています。

中国には有事に中国人を動員する「国防動員法」と、有事・平時にかかわらず中国政府の情報活動に協力することを定めた「国家情報法」があります。

これらの法律は、中国国内のみならず、国外にいる中国人にも適用されます。

 ● 日本人は中国人を動員する2法の怖さを知らない

もちろんアメリカにいる中国人は、不法移民であろうが合法移民であろうが、この法律の対象です。

とりわけ大量の不法移民は、その実態把握も難しいため、アメリカにとってかなりのリスクとなる可能性があるわけです。

このことはアメリカのみならず、日本にも言えることです。とくに日本に対しては「愛国無罪」で何をやってもいいと考える中国人も少なくありません。最近ではわざわざ来日して、靖国神社に落書きする中国人すらいます。


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