闇バイトは「警察の身内」が狙われるまでなくならず
闇バイト強盗事件が世間を騒がせていますが、今回は3つの記事(Topics含む)を紹介しながら、皆様への注意喚起をしたいと思います。
なぜ自民党は「集団犯罪の厳罰化」を嫌がるのか?
2024.11.14
by 和田秀樹
今年夏以降、多発している「闇バイト」強盗事件。
実行犯の背後には匿名・流動型犯罪グループが指示役として存在するとされるが、いまだ検挙には至っていない。また昨今、誰がどう見ても「強盗殺人」にあたる凶悪犯罪が「強盗致死」扱いで処理されることもしばしばだ。 一体 わが国の警察は何をやっているのか? 精神科医・作家の和田秀樹氏は、警察と報道機関の構造的な癒着が、日本の治安を著しく悪化させていると警鐘を鳴らす。
「闇バイト」をのさばらせた警察とテレビメディアの腐敗
相変わらず、闇バイト問題が世を騒がせている。
テレビメディアとしては格好のネタなのだろうが、推定無罪の容疑者を犯人と決めてかかったような報道を続け、そして警察情報を垂れ流している。
本来は秘密のはずの捜査情報が完全にリークされ、「犯行を認めている」とか「強盗については否認している」とかいう話が事実として報道される。
自分たちで独自取材もせず、弁護士などからも取材せず、知り合いの警察が流す情報を一方的に流して、報道した気になっている。過去の冤罪事件の反省などない。
弁護士がコメンテーターに出ていても、そのあたりの話は一切しない。こいつらが弁護士と名乗っていいのか?
多くの会社の社外取締役を務め、金持ち、強者の味方の弁護士が正義の味方面をするのを見ると吐き気がする。
これだけでも十分、公共放送としていかがなものかと考えるが、それ以上の問題は、警察に借りがあるとか、警察に嫌われると報道ができないとでも思っているのか、警察批判はまずしないで、警察の味方ばかりをしていることだ。
自民党が負けたせいか、やっと野川とかいう鹿児島県警の本部長が飛ばされたが、テレビはどこも報じない。公益通報が完全に無視されている。
同じように公益通報を握りつぶされた斎藤前県知事とはえらい扱いの違いだ。そして最近になり、斎藤氏の冤罪説が話題になっている。真偽はともかくとして、警察はよほど批判してはいけないことに背筋が寒くなる。
日本の警察は「交通取り締まり」の金儲けが主業務になっている
この闇バイトでも実行犯はほどんど捕まっている話になっているが、応募者の数を考えると10分の1も捕まっていないはずだ。
さらにいうと、首謀者は一人として捕まっていないし、せいぜいリクルーターとか指示役がときどき捕まる程度だ。
私の見るところ、首謀者は暴力団か、半グレなのだろう。
もちろん、複数の半グレ集団や、暴力団が資金稼ぎとしてやっているので、一つ捕まえたからと言って終わる話ではない。
下手をすると日本人でないかもしれない。ただ、私は半グレの線が強いと思っている。
要するに、日本の警察が交通での金儲けが主な仕事になっていて、世間で騒いでいる事件とか、暴力団に対する見せしめとしてとかしか、通常の警察業務をあまりやらなくなったことを知っている連中だ。
半グレには見せしめさえやらない。面倒くさいことに金をかけるより、交通違反で金儲けをして、利益を出して、立派な警察署を作って(どこに行ってもすごい建物で驚く)、リベートをもらうというシステムなのだろう。
日本があまり治安のいい国でなくなりつつあるのだから、警察にも変わってもらわないと市民の安全は守れないだろう。
面倒くさいという理由で「強盗殺人」が「強盗致死」になる国
さて、北海道の江別市で20歳の男子大学生が全裸で死んでいるのが発見され、6人の男女が逮捕された。
財布も盗まれたことがわかり、罪状を強盗致死にするとかラジオのニュースで流れていた。なぜ、強盗殺人でないのか?
ネットで検索すると、この事件は大学生集団暴行死事件として扱われている。
ところが、集団リンチ殺人というのは殺意認定が難しいので、実際ほとんどは傷害致死として扱われてしまう。
警察や自民党が憎む赤軍派やオウム真理教のときだけはなぜか簡単に殺人になるのだから、殺意認定が難しいのでなく、ただ、面倒くさいだけだろう。
心理学の世界では、リスキーシフトといって、人間というのは集団になった方が向う見ずな言動をすることが知られている。
そして、臆病者と思われたくないから、歯止めが利かなくなる。
太平洋戦争の開戦にしても、この心理現象が働いて、会議が強気にどんどん流れたという。
ケンカにしても1対1なら殺すまでやらないだろうが、集団だと死ぬまでやってしまう。
未必の故意ということばがある。いくら殺意を否定しても、ピストルで撃ったなら未必の故意が認められて殺意認定されるのだ。集団で殴ったり蹴ったりするのなら未必の故意を認めればいいだけの話だ。
自民党が「集団犯罪の厳罰化」をやりたくない本当の理由
ということで、以前、産経新聞の正論欄に集団犯罪の厳罰化、あるいはその法制化を求める記事を書いたことがある。
朝日や読売に書くより、自民党のとくに右の人たちには影響力があるとされているからだ。ところが、これは全く無視された。
ある記者に聞いた話では、いまだに自民党、とくに地方議員は暴力団に票の取りまとめを頼んでいるから、こういう法律を作りたくないのだという。
でも、この法律ができれば、指定暴力団だけでなく半グレの動きも止めることができる。
あるいは、少年でも集団でやったときは、少年法が適応されないという風に法律を変えて、周知徹底すれば、リンチ型のいじめを相当抑制できる。
少年のリンチ殺人事件はほとんど傷害致死扱いなので、首謀者以外は、相手が死んでも少年院にすら入らなくてもいいことがあるらしい。どうせ殺すなら集団でということを、この被害者の交際相手の女性は知っていたのかどうかはわからないが、結局、殺人罪には問われないはずだ。
立憲民主党も新左翼上がりがまだ残っているので、こういう法律を作りたくないのかもしれない。
浮かばれないのは被害者だ。なのに、どういうわけかテレビマスコミもそういう話はしない。
半グレから女をあてがってもらっているからではないかと疑われても仕方ない。
ついでにいうと、仮にこんな法律を作っても警察は実際に人が死なない限りはまともに動かないから、むなしいだけかもしれない。
集団犯罪の厳罰化で闇バイトが減るかというと、どうせ警察に捕まらないからと感じている人が多い限り意味がないはずだ――
※)記事一部抜粋
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