フンで見つける魚の病気
冷水病に感染したアユのフンから特徴的なバイオマーカーを発見
2024/06/17
-個体を傷つけることなく陸上養殖魚の病気を見つけ出すバイオマーカーを特定
ポイント
- 病気に感染したアユのフンに特徴的な物質や微生物が含まれることを発見
- 水槽中のフンのメタボローム、メタゲノム解析により冷水病感染で増加する物質や微生物を特定
- 病気の魚のフンに存在する物質や微生物をバイオマーカーとして、養殖場の魚を傷めることなく病気の早期診断、健康管理への道を開いた
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概要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)バイオメディカル研究部門 先端ゲノムデザイン 研究グループ 竹内 美緒 主任研究員、生物プロセス研究部門 成廣 隆 研究グループ長、黒田 恭平 主任研究員は、国立研究開発法人 理化学研究所(以下「理研」という)環境資源科学研究センター 環境代謝分析研究チーム 菊地 淳 チームリーダー、近畿大学(以下「近大」という)農学部 永田 恵里奈 講師と共同で、冷水病に感染した魚のフンにさまざまな特徴的物質・微生物を発見し、これらを病気の早期発見のためのバイオマーカーに利用できることを明らかにしました。
産総研のマイクロバイオーム解析技術、理研のメタボローム解析技術、近大の魚類感染実験技術を用いることによって、フン中の代謝物と微生物遺伝子を網羅的に解析し、水槽中にたまったフンに含まれる冷水病菌感染魚に特徴的な代謝産物と微生物の特定に初めて成功しました。
アユやニジマスで世界的に深刻な冷水病は、ワクチンでの予防が困難なため早期診断が重要です。フンを用いることで、従来のように魚の組織を採取することなく非侵襲で診断でき、定期的かつ包括的な健康診断が可能になります。本技術はそれに利用できる複数のバイオマーカー候補を提案します。
将来的には、冷水病のみならずさまざまな魚の早期魚病検出・簡易健康診断に利用できると見込んでおり、魚病による経済的な損失や環境負荷の低減に貢献します。
なお、この技術の詳細は、2024年6月17日に「mSphere」に掲載されます。
冷水病
フラボバクテリウム サイクロフィラムによるアユやニジマスの感染症で、予防法がないため世界的に問題となっている。
アメリカで発生した魚病だが、日本でも1985年頃から問題化している。
バイオマーカー
病気や健康などの指標となる生物由来の物質。近年では特定の症例に関連する微生物を微生物バイオマーカーとして利用する研究も進められている。
土壌や水中などの自然環境、さらにはヒトや動物体の表面や腸内に存在している微生物コミュニティー(微生物叢)のこと。特に生物の腸内マイクロバイオームは相互に関連するとともにホスト生物とも相互作用しながら健康や病気に大きく影響することが明らかになりつつある。
メタボローム
代謝物(メタボライト)とギリシャ語ですべてという意味のオームを組み合わせた言葉で、含まれる代謝物の総体情報をさす。核磁気共鳴分光法(NMR)など各種の分析手法で解析される。
開発の社会的背景
爽やかなスイカの香りのするアユは、百人一首の時代から日本人に愛されてきました。また、ニジマスなどのサケ科魚類は世界中で好まれており、かつ少ない飼料で成長することから持続可能な水産養殖の中心として注目されています。しかし、その養殖現場においては魚病被害が深刻です。特に、アユやニジマスに感染する冷水病菌として知られるフラボバクテリウム サイクロフィラム(Flavobacterium psychrophilum)によって生じる冷水病は、予防用ワクチンがないことから、養殖場や天然河川において大規模な斃死(へいし)を引き起こします。そのため、特に養殖場においては定期的なモニタリングで病気を早期に発見し、対策を講じることが重要です。
しかし、魚病の有無を診断する従来のモニタリング技術では、飼育水槽内の一部の個体からえらや脾臓(ひぞう)といった組織や器官を採取するため、魚の個体を傷つけ廃棄することになるうえに、水槽で飼育しているすべての魚の健康状態を一挙には把握できず病気の兆候を見逃しやすいという問題がありました。
かつての「半導体大国ニッポン」が凋落した本当の理由 (2023年9月8日号の一部抜粋)
罪深き「日米半導体協定」での政府の失態とは?
辻野晃一郎
2024年7月2日
かつて「半導体は産業のコメ」と言われたほど、半導体王国だったニッポン。
いまでこそ半導体といえば世界の戦略物資でもありますが、なぜ日本は栄光の時代から凋落してしまったのでしょうか。
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