2024年5月10日
Microsoft 365 Copilot(コパイロット)とは、WordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft製品を生成AIの機能を通じてサポートしてくれる機能のこと。この機能が2023年11月1日(米国時間)に正式にリリースされたことで、話題を呼んでいる。
以下、Microsoft 365 Copilotとは何か、その特徴やできること・使い方などについてまとめて紹介したい。
Microsoft 365 Copilotとは、Microsoft製品の Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams などの一般的な Microsoft 365 アプリと連携して動作するAI支援機能のこと。
生成AI機能(OpenAI社のGPT-4をベースにした大規模言語モデル)が搭載されており、テキストで指示するだけでメールの下書きを作ったり、スライドや図表を作ったりなど、さまざまなことが可能になっている。OfficeツールにCopilotが搭載されることによって、スライド作成・議事録作成・メール作成など、さまざまな業務がよりスピーディーかつ高品質にできるようになり、仕事の生産性が劇的に向上することが期待されている。
個人ユーザー向けに「Copilot Pro」がリリース!
Microsoft 365 Copilotは、企業に対してのみリリースをしており、個人が使えなかった。
しかしMicrosoftは2024年1月15日(米国時間)に、個人版に相当するAI拡張機能「Copilot Pro」を提供開始。
「Microsoft 365 Personal/Family」を契約しているユーザーは、Copilot Proプランを追加することで、Copilotの機能を個人でも利用できるようになる。具体的には、Word、Excel(現在は英語のみのプレビュー)、PowerPoint、OneNote、OutlookにおいてCopilot機能を利用可能。
また、OpenAIの「GPT-4 Turbo」を優先的に利用できるため、ChatGPTの代わりにCopilot Proを追加するという人も多く出てくると考えられる。
「 Copilot Pro(コパイロットプロ)」の料金(価格)はいくら?
現時点での価格は、日本円で月額3,200円。EntraIDは必要なく、Microsoftアカウントを持っていれば誰でも契約できる。ただし、Microsoft 365 アプリで Copilot を利用する場合は、「Microsoft 365 Personal」または「Microsoft 365 Family」どちらかのプランを契約した上で追加する必要がある点には注意が必要。
いずれの場合でも、Copilot Proの利用には月毎に5,000円前後の費用がかかる。Copilot for Microsoft 365では利用できるTeamsやMicrosoft Graphグラウンディング、エンタープライズグレードのデータ保護など一部の機能が利用できないため、費用とともに契約前にしっかりと確認が必要となる。
Microsoft 365 Copilotの使い方を、それぞれのMicrosoftアプリごとに紹介すると、・・・
Word
Wordにおいては、出力する文書の形式などを指示することで、それに沿った文章の雛形を出力したり、データを与えて
それに沿った図表や提案書などを作ることが可能。
また、長い文章の要約もできる。既存の社内文章やファイルをたたき台にして、それを提案書の形にした文章を作成する、
といった使い方も便利。
Excel
Excelでは、データに基づいて図表を自動作成できる他、未来の数値のシミュレーションや、図表を解説する文章について
も出力することができるようになった。図表からわかる相関関係やトレンドの分析などもしてくれる。
PowerPoint
PowerPointがMicrosoft 365 Copilotと最も相性が良いかもしれない。
文章で枚数やトーン、内容を指示するだけで、自動でスライド作成が可能に。また、修正したいことも、直接作業者が修正するのではなく、文章で指示して修正してもらうことができる。
Outlook
Outlookでは、作成したいメールの内容やトーン、宛先などを指示するだけで、メールが自動で簡単に作成できる。
また、すでに受け取っているメールの内容を踏まえて、返信内容の下書きを作成してもらうこともできる。
定型文で何とかなるようなメールの内容であれば、ほぼ全自動でメール作成が可能になりそう。
Teams
Teamsでオンライン会議をしている際に同時並行でCopilotがその会議の要点を整理してチャット欄に表示してくれたり、
会議が終わった後に自動で議事録を作成してくれたり。
Teamsで会議をすれば、人間がイチから議事録作成の仕事をする必要はない。
☞ Microsoft 365 CopilotとChatGPTの違い
Microsoft 365 CopilotとChatGPTの大きな違いは、機能はもちろんだが、それぞれの使用者に対してオーダーメイドされているかどうか。
ChatGPTは文章で指示すると、文章の答えを返してくれる生成AIだが、Microsoft 365 Copilotは、ExcelやPowerPointなどとも連携し、図表の作成などにも対応。
また、Microsoft 365 Copilotは、それぞれの使用者に蓄積されている情報をたたき台にして、新たな文章や図表などを作成してくれるので、ChatGPTよりも、自社に沿った最適な文章や図表を作成することがより得意・・・ということになりそう。
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