AI機能搭載の金型内計測システム
良否判定や成形条件調整に対応
2024.5.1日 更新
[MONOist]
双葉電子工業は2024年4月11日、AI(人工知能)機能を搭載した、金型内計測システム「射出成形AIシステム」を発売した。MAZINが開発したシステムで、双葉電子工業の「モールドマーシャリングシステム」のラインアップに追加した。不良の検知と良否判定ができる機能や、最適な成形条件を提示する機能を搭載し、品質向上と生産効率の改善に貢献する。
射出成形AIシステムは、成形中に発生するバリやショートショットなどの不良を検知し、良否判定する機能を搭載。
また、成形状態を常にモニタリングし、良品の成形条件を提示する成形条件調整機能を備えた。環境変化などで成形状態が変化した際に、不良品の連続発生を防ぐことができる。
開発元のMAZINは、成形不良が生じた際にデータに現れる特徴を把握することで、不良種別に関する知見を蓄積してきた。
この知見を生かした独自のアルゴリズムを搭載したAIコントローラーにより、さまざまな不良種別を高精度に判定する。
このAIコントローラーと双葉電子工業の樹脂圧力計測システムを組み合わせることで、品質向上と生産効率の改善が期待できる。
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射出成形AIシステム実証実験
01.不良品検知精度の高さ
AIが最適な成形条件を提示 出所:双葉電子工業
不良判定精度の比較
MAZINの手法の方が、使用樹脂PP・CFRPどちらにおいても成形不良判定の精度が高く、判定できる不良品の種類も多いことがわかりました。
02.熟練技能者と同等の調整力を発揮
MAZINの成形条件最適化までの流れ
※) VP切換位置とは、V(射出速度)からP(保持圧力・保圧)への切り換わる位置を言います。 (成形機メーカーによっては、保圧切換位置と呼んでいるメーカーも)VP切換位置は、成形機の制御対象が換わる位置でもあります。ショートショットなどが出やすくなります。
最適化までの成形回数の比較
射出速度・VP切替位置、保圧の3条件を適切ではない任意の条件に対し、良品がでるまでに何回の成形が必要だったか競わせた結果、AIは熟練者と同等の調整力を発揮しました。
☞ 下記の「TOPICS」では、射出成形に関して、
「射出条件設定」について簡単に説明しています。
最後までお読みいただき、有り難うございました。 ☚ LINK
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