東洋経済オンライン医療取材チーム : 記者・ライター
2022年11月03日
ラーメンやカレー、焼き肉が大好き。運動不足でお腹がぽっこり。当てはまる人は「内臓脂肪」たっぷりの肥満だと思っていいだろう。
内臓脂肪は皮下脂肪とは異なり、体に悪さをすることがわかっている。
動脈硬化はもちろん、新型コロナの重症化にまで関与しているという報告もあるが、どれだけ悪いのか、 内臓脂肪を減らすための効果的なダイエット法はあるのか。
また、中性脂肪は悪玉のイメージがあるコレステロールと違って、これまであまり気に留めることが少なかった脂肪だからだ。
しかし、最近の研究で、心臓病や脳卒中(心血管病)の原因となる動脈硬化の真犯人である可能性が高まってきた。
内臓脂肪は、会社や自治体で行われる「特定健診(メタボ健診)」でチェックできる。腹囲の測定をしてもらった際、へその高さの腹囲が男性 85cm、女性 90cmを超えていれば、内臓脂肪が付いている可能性が高い。
また、BMIで算出した体格指数が25以上の場合も肥満ととらえる。
BMI 35以上の場合は健康上の問題がとても大きく、すぐに治療が必要な高度肥満とされているため、早めに医師に相談したほうがいい。
内臓脂肪型肥満によって起こる健康被害には、2型糖尿病や脂質異常症など生活習慣病のほか、お酒を飲まなくても発症する脂肪肝「非アルコール性脂肪性肝疾患」、 月経異常・不妊、睡眠時無呼吸症候群など多くの健康障害が知られている。非アルコール性脂肪性肝疾患は肝がんのリスク因子であり、まだ研究段階ではあるが、大腸がんになりやすいという報告もある。
「肥満に加え高血圧、高血糖、血中脂質の異常のうちの2つ以上が加わればメタボリックシンドロームです。
4つすべてを持っていたら、何もない人に比べて約30倍も心筋梗塞や脳梗塞 などの心血管病を起こしやすい。これは疫学調査にもとづいた、有名な数字です」
中性脂肪を減らすには運動が必須
「中性脂肪は、魚を除く食材からの脂質、具体的には肉の脂身や菓子類に含まれる油、糖質、アルコールで上がりやすいことがわかっています。また、中性脂肪は体のエネルギー源なので、食べる量に対して運動が不足していれば、脂肪として蓄積されたままで消費されません。ですから、中性脂肪が高い人はたいてい肥満ですし、我々の肥満専門外来の肥満患者では、中性脂肪の値が高い方が多いです」(浅原さん)
幸いなことに、中性脂肪は脂質の中でも生活習慣の改善による成果が大きく出やすい。
「空腹時140~150mg/dl未満のグレーゾーンの人は生活習慣改善の取り組みを。空腹時150mg/dl以上の人はまず、医療機関を受診し、主治医と相談しながら治療に取り組みましょう」と浅原さん。
生活習慣の改善は内臓脂肪を減らすための方法と基本的には同じだ。食事は魚を中心に、動物性の脂質を減らす。菓子類などの間食、カップラーメンやカレーなどの油物をやめるなど。運動は1日8000歩以上のウォーキングで、確実に効果が得られる。
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