アメリカ疾病予防管理センター(以下、CDCと表記)
以下の通りです。
アメリカCDCが発表した推計数値
出典: COVID-19
Pandemic Planning Scenarios
全年齢の致死率は「0.4%」
そこで先ほどのCDCのデータを見てみます。これは「
「公衆衛生の準備と計画をサポートするための見積もり」
が示されているものだそうです。
新型コロナウイルスの、
・ウイルスの伝染性
・症状が出る人と症状を示さない人の比率
などについて、
これは、人口全体からの致死率ではなく、「感染した人の致死率」
感染した人がどのくらいの割合で亡くなるかを示しています。
年齢別の症候性致死率
・0歳〜49歳:致死率 0.05%
・50歳〜64歳:致死率 0.2%
・65歳以上:致死率 1.3%
・全年齢:致死率 0.4%
コロナは健康な人にとって「軽微な病気」
死亡率は、49歳以下に関しては、
「ほぼ全員、基礎疾患を持っていた」
ことがわかっていますので、このような若い年齢層では、
65歳以上の高齢世代の致死率はやや高くなっています。
この全年齢層の致死率0.4%を、
WHOは、3月のはじめに新型コロナウイルスの致死率が3.4%
ちなみに、CDCの発表した中のシナリオ(1)には、
・0歳〜49歳:致死率 0.02%
・50歳〜64歳:致死率 0.1%
・65歳以上:致死率 0.6%
・全年齢:致死率 0.2%
そして、くどいようですが、このほとんどが「基礎疾患がある人」
以前、
新型コロナウイルスの感染者数と死亡数がとても多いスペインでは
これを見ると、今年のスペインは「80歳以上の死亡率が突出して上昇している」他は、少なくとも、40歳以下などは、ほとんど平年と変わりません。
ただ、スペインも長くロックダウンを行っていますので、むしろ、ロックダウンの影響(太陽光不足、運動不足、精神的ダメージ)による健康への被害は、むしろ、これから出てくると思います。
この「ロックダウンによる健康被害」については、今回の記事の最後に記載していますが、最近、アメリカの500人の医師が連名で、「ロックダウンによるアメリカ人たちの健康被害がすさまじすぎるので、早急に停止してほしい」という嘆願書をトランプ大統領に送付したということがありました。
軽微なコロナに過剰政策?
話を戻しますと、米スタンフォード大学がおこなった研究では、アメリカの場合ですが、新型コロナウイルスで亡くなったほとんどが、特別養護老人ホームを含む高齢者介護施設の人たちであることがわかっています。高齢者であっても、基礎疾患のない人はほとんど死亡していないのが現実です。
もっとも、どこの国でも今は、完全に基礎疾患を持っていない高齢者のほうが少ないような状況ではありますけれど。
いずれにしましても、非常に感染しやすいけれど、季節性インフルエンザなどとは比較にならないほど軽微である新型コロナウイルスに対して、日本を含む世界中が強制的な行動制限対策を取り、その代償が今では、「プライスレス」となっているのが現実です。
文字通り、数値として現すことさえできない被害が出ているのです。
経済を示すグラフは目を覆うばかりの惨状であり、以下はアメリカのものですが、たった2ヶ月でこれが起きています。
10日くらい前に、アメリカの中央銀行にあたる FRB のパウエル議長が、
と述べたことが報じられていましたが、
ロックダウンはほとんど意味がなかった
さまざまな国が、2ヶ月あるいはそれ以上の期間のロックダウンをおこなってきたわけですが、「感染拡大抑止にほとんど意味がなかった」ことが、最近の多くのデータで示されています。
たとえば、アメリカのバージニア州は、5月9日にロックダウンを解除しましたが、またも「劇的に感染者が増加している」のです。バージニア州は「ロックダウン中もほとんど感染者が減らなかった」のにも関わらず、もはや打つ手がなくなって経済を再開しましたけれど、5月25日には「過去最大の患者数の増加」を示しました。
バージニア州は、ロックダウン中もじわじわと感染者が増え続け、しかし、経済のダメージに耐えきれなくなって、知事がロックダウンを解除してからも、さらに感染者が増え続けている。
いったい2ヶ月間近くに及ぶ強制的なロックダウンとはなんだったのか?という、形而上的なグラフとなっています。
感染者がゼロになるまでロックダウンを続けるのか?
死者数に関しても、国や地域によっては状況が良くなっているところもありますけれど、総感染者数にしても、総死者数にしても、
「グラフが平坦になって初めて増加が止まっていることがわかる」のですが、アメリカを例にすれば、いまだに平坦になっていません。
出典:Our World in Data
常識的に考えればわかるのですけれど、新たな感染症が流行しているのですから、「まだ感染していない人がいる限りは感染者は増え続ける」のです。
しかし、こうなってくると、ロックダウンに感染拡大抑制と死亡者数抑制に効果が「ある」という立場のほうから見れば、
「感染者がゼロになるまで、永遠にでもロックダウンをおこなう以外の選択はない」ことになります。
それとも、バージニア州のように、ロックダウンを解除して初めて「ロックダウンに意味がなかったことがわかる」ということを認識するか、どちらかしかない。
どうも現状では、アメリカのいくつかの州とヨーロッパのいくつかの国では、最も形而上的な前者、つまり「感染者がゼロになるまでロックダウンを続ける」ほうに向かっている感じもないではないです。
しかし、たとえば、あるひとつのことを想像してみてほしいのですけれど、日本という国でもどこかの都市部でもいいですが、
「その国にひとりも風邪を引いている人がいないという状態が起こり得るか」
ということです。
確かに新型コロナウイルスと比較すれば、風邪というのは大変に凶悪な毒性を持つ感染症であり、比較することは妥当ではないですが、例えとしてはわかりやすいと思います。「風邪を引いている人が国の中にひとりもいないという瞬間はない」はずです。
日本のどこかで、冬でも夏でも、誰かは風邪を引いている。
新型コロナウイルスも同じです。
ただ、新型コロナウイルスは、再感染しない可能性が高いことが報じられていますので、基本的には、「全員が感染すれば、それで一応は終わる」もののはずです。
逆にいえば、全員が感染するまでは、「風邪をひいていない人が国の中に一人もいないというようなことはない」ことと同じように、誰がどこかで感染者として存在しているというのが「正常」なことです。
しかし、その致死率は、先ほどのアメリカCDCのデータにあるように、基礎疾患がなければ、低い致死率です。
このようなことがはっきりとしてきているのだから「規制している方向が間違っている」ことを認識するべきだと思っています。
米国の医師500名が「ロックダウン中止」を提言
保護の対象は、高齢者と基礎疾患を持つ人だけで十分です。
なお、先ほども書きましたが、
手紙は、カリフォルニア州の救急医療の専門家の医師が書き、
■アメリカ合衆国大統領ドナルド・J・トランプ氏へ
(2020年5月19日 シモーネ・ゴールドと500人の医師による)親愛なるトランプ氏へ。
私たち医師は、
私たちの患者の将来の健康に対する配慮があまりにも欠如している ことに驚いています。ロックダウンが、 患者たちの容態を悪化させる意味においての健康への影響は、 非常に過小評価されています。 継続的なロックダウンにより、何百万人ものアメリカの人たちの、
自傷、アルコール依存症、ホームレスとなること、自殺、 心臓発作、脳卒中、 または腎不全で死亡する人々の存在が隠されてしまっているのです 。 若者たちの場合は、経済的な不安定、失業、絶望、薬物中毒、
貧困、虐待につながっています。 アメリカの自殺ホットライン電話は600%増加しました。
アルコールの売上高は300%から600%増加しています。 ロックダウンの害はあまりにも広範に拡大しています。
救える道があるかどうかを私たちにお知らせ下さい。 出典:500 Doctors Write To Trump Warning Lockdown Will Cause More Deaths – Summit News(2020年5月25日配信)
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