· 

AMラジオ放送の廃止容認へ


FMに一本化したいラジオの厳しい懐事情

2019年08月30日 20時45分 公開

 総務省の有識者会議が8月30日、AMラジオ局がAM放送をやめ、ワイドFMに一本化することを容認する方針を示した。AMラジオ局が加盟する日本民間放送連盟(民放連)が今春、経営環境の厳しさを理由に総務省へ要望していた。

 民放連によると、1991年度に2040億円だったAMラジオの営業収入は2017年度に797億円と約6割減少。

直近の2018年度もAMラジオを含む中短波は前年比3.3%の減少で、2019年度も1.5%減の見通しだ。

民放連の大久保好男会長は今年6月、報道関係者を前に「ラジオ局の経営の選択肢を広げてもらいたい」と訴えた。

 ワイドFMは、AMラジオの難聴取対策災害対策を目的に、AMの番組をFM波で放送するというもの。2015年に始まり、既に民放AMラジオ47社のうち44社が提供し、残る3社も準備中だ(2019年5月現在)。

また全国のラジオ放送をインターネットで同時配信する「radiko」には民放連加盟101局のうち93局が参加するなど、ラジオの聴取手段は多様化している。

 

ラジオ営業収入の推移(出典:日本民間放送連盟)

「radiko」の利用者も伸び続けている(出典:日本民間放送連盟)



メール・BLOG の転送厳禁です!!  よろしくお願いします。