『日本人の勝算―人口減少×高齢化×資本主義』
日本はこれから劇的な人口減少と高齢化の時代を迎える。
これは戦後の人口増加時代からの大きなパラダイムシフトであり、いままでのやり方では、社会保障をはじめ国家経営そのものが成り立たなくなるとも言われる。だが、政治の場では小手先の議論に終始し、骨太で根本的な改革がなされていないと感じる方も多いのでは・・・?
今後より深刻なデフレが到来すると予測する著者が、日本経済再生の処方箋を明快に述べた一冊。
【目次】第1章 人口減少を直視せよ
第2章 資本主義をアップデートせよ
第3章 海外市場を目指せ
第4章 企業規模を拡大せよ
第5章 最低賃金を引き上げよ
第6章 生産性を高めよ
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ
☞ 下段に、『おがわの音♪』で掲載したアトキンソン氏の記事をPICK UPしました。再読いただければ幸いです ♪
日本の経営者の能力が低いこと、生産性を阻害している中小企業が多すぎることなど、どうしてわざわざ軋轢を生じるようなことを言ってしまうのかといえば、その根底には、アトキンソン氏の日本への愛がある。
本書の冒頭に、・・・
「私は17歳のときに、この日本という国と運命を共にすることを決意しました。
拠点を日本に移してから、すでに30年の月日が流れました。この30年間、日本で起きたさまざまな出来事を目の当たりにしてきました。日本経済の低迷、それに伴う子どもの貧困、地方の疲弊、文化の衰退──見るに堪えなかったというのが、正直な気持ちです。厚かましいと言われても、大好きな日本を何とかしたい。これが私の偽らざる本心で、本書に込めた願いです。」
☞ 企業が生産性を向上させるための具体的内容や事例は…??
これについては、「本書では触れられていない!」というコメントが多く寄せられています。
例えば翌日から実践できるような、生産性を改善する具体的な方法については言及されていません。
しかし中小企業経営者にとっては、刺激的な内容です。
∴ この本から得られることは多く、広い視点で今の日本に起こっていることが考えられるようになるはず。
本書が提言している生産性を向上させる具体的な施策は次の4つ。
(1)供給過剰を調整するための輸出振興
(2)企業規模拡大のためのM&A促進
(3)最低賃金引き上げ
(4)本格的な人材育成トレーニングの確立。
・高齢化と人口激減により、今後デフレ圧力が深刻化していくのは疑いない。
・デフレ圧力が深刻化する状況下で生き延びるには、生産性を高めるとともに、「高付加価値・高所得経済」への
転換が不可欠。
・日本の生産性は世界第28位と低迷しているが、人材評価では世界で第4位。そのため生産性の伸び代は大きい。
・日本において生産性向上が期待できる経済政策は、最低賃金引き上げ。
高齢化と人口激減という難局を乗り切るには、政府による継続的な最低賃金引き上げが必須。
☞ 「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である」@チャールズ・ダーウィン
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