夏目漱石には「人間の根本問題」が宿っている
養老孟司さんが考える「ほどほどの豊かさ」
養老 孟司 : 解剖学者
2018年10月21日
私が夏目漱石に出会ったのは、小学生の高学年だったと思います。
確か、5年生か6年生のときに『吾輩は猫である』を読みました。
今も、あの小説の雰囲気がなんとも言えず好きです。『吾輩は猫である』は、漱石が初めて書いた小説ですね。
今の学校教育では、小説の筋書きや起承転結に関して教えると思いますが、『吾輩は猫である』には、それがありません。
物語がだらだらと続き、それぞれの場面がつながっているようなつながっていないような小説です。
私はこういう書き物が一番好きなんです。何か劇的な展開があるわけでもなく、事件が起こるわけでもない。
それこそが人生そのものだという気がするからです。
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